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新規自閉症モデルマウスにおけるグリア機能制御の解明と治療への応用

フォーマット:
論文
責任表示:
西山, 正章 ; Nishiyama, Masaaki
言語:
日本語
出版情報:
2018-12-17
著者名:
掲載情報:
平成29(2017)年度 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型) 研究実績の概要 = 2017 Research Project Summary
巻:
2016-04-01 – 2018-03-31
開始ページ:
2p.
バージョン:
author
概要:
金沢大学医薬保健研究域医学系<br />われわれは最近、ヒト自閉症患者で報告されたCHD8変異を再現したマウスの行動解析を行ったところ、自閉症を特徴づける行動異常である社会的行動の異常や不安様行動の増加が観察された。さらに遺伝子発現解析によって、神経発生の重要な制御因子であるRESTが異常に活性化しており、ヒトでの知見と同様に神経発生の遅延が起こることを実証した。これらの結果から、CHD8変異による発生期における神経発生遅延が自閉症の原因であることが示唆されたが、 自閉症発症の原因となる神経細胞種は不明のままであった。CHD8変異による自閉症モデルマウスの遺伝子発現解析では、オリゴデンドロサイト関連遺伝子の発現が顕著に低下していたことから、われわれはオリゴデンドロサイトにおけるCHD8の機能に着目した。そこでわれわれは、オリゴデンドロサイト特異的CHD8欠損マウスを作製したところ、これらのマウスはオリゴデンドロサイトの分化障害によるミエリン形成不全によって、生後まもなく死亡することが判明した。さらに、オリゴデンドロサイト特異的CHD8へテロ欠損マウスの行動解析を行い、CHD8変異による自閉症モデルマウスで観察された自閉症様行動の一部が再現されることが明らかになった。これらの結果から、CHD8はミエリン関連遺伝子の発現を直接制御することによって、オリゴデンドロサイトの分化を制御しており、CHD8変異によるオリゴデンドロサイトの機能異常が自閉症発症の一因を担っている可能性が示唆された。<br />研究課題/領域番号:16H01341, 研究期間(年度):2016-04-01 – 2018-03-31 続きを見る
URL:
http://hdl.handle.net/2297/00059975
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