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時計ニューロン集団による概日リズム発振の神経生理学的基盤解明と操作

フォーマット:
論文
責任表示:
三枝, 理博 ; Mieda, Michihiro
言語:
日本語
出版情報:
2021-01-27
著者名:
掲載情報:
令和1(2019)年度 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型) 研究実績の概要 = 2019 Research Project Summary
巻:
2018-04-01 – 2020-03-31
開始ページ:
3p.
バージョン:
author
概要:
金沢大学医薬保健研究域医学系<br />視交叉上核(SCN)の中枢概日時計は、不安定な概日振動能を持つ多数のニューロンの集団発振機構である。異なる性質・役割を持つ複数のニューロンタイプから成る神経ネットワークであり、極めて安定した概日リズムを発振する。本研究課題では、我々がこれまでに開発した、SCN神経ネットワークの概日振動をニューロ ンタイプ特異的に計測・操作するためのツールを最大限活用し、SCNによる概日リズム発振の原理解明を目指す。これまでに、SCN神経ネッ トワークによる概日リズム発振において、AVP産生ニューロンが重要であることを明らかにした。AVPニューロンはGABA を含有するので、その役割を明らかにするために、AVPニューロン特異的Vgat欠損マウスの概日行動リズムを調べたところ、活動期の開始と終了の間隔が大幅に延長し、リズム分割様のフェノタイプを示していた。本年度は、昨年度に行ったSCNスライスでの電気生理学的な解析や、Per2::Lucレポーターマウスを用いた時計遺伝子発現の発光イメージング解析を完了した。さらにファイバーフォトメトリーを用いてin vivoでSCN AVPニューロンの細胞内Ca2+の長期測定を行った。その結果、AVPニューロン特異的Vgat欠損マウスではAVPニューロンの細胞内Ca2+リズムと行動リズムの位相関係が異常になっていることが明らかになった。これまでのデータを総合し、AVPニューロンによるGABA作動性神経伝達は、SCN中枢概日時計から行動への出力のタイミングを制御し、マウスがいつ起きて動き回るかを調節すると結論した。現在、論文を投稿中である。この他にも、KCC2変異によりGABA応答性が変化しているマウスや、リークNa+チャネルの欠損マウスなどの概日リズムの解析を進行中で、興味深いフェノタイプを見出している。<br />研究課題/領域番号:18H04941, 研究期間(年度):2018-04-01 – 2020-03-31<br />出典:研究課題「時計ニューロン集団による概日リズム発振の神経生理学的基盤解明と操作」課題番号18H04941(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-18H04941/)を加工して作成 続きを見る
URL:
http://hdl.handle.net/2297/00060263
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