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抗癌剤の消化管毒性回避を目指した小腸上皮細胞取り込み機構の分子論的解析
- フォーマット:
- 論文
- 責任表示:
- 加藤, 将夫 ; Kato, Yukio
- 言語:
- 日本語
- 出版情報:
- 2018-03-28
- 著者名:
- 掲載情報:
- 平成16(2004)年度 科学研究費補助金 特定領域研究 研究概要 = 2004 Research Project Summary
- 巻:
- 2004
- 開始ページ:
- 1p.
- バージョン:
- author
- 概要:
- 金沢大学理工研究域<br />消化管上皮細胞への薬物取り込み過程は、癌化学療法における消化管毒性を決定する重要因子と考えられるものの、これまでその分子メカニズムに関する検討はごくわずかであった。本研究は、塩酸イリノテカンやメソトレキサートなど有機アニオン系抗癌剤に消化管毒性が問題となっている点に着目し、種々のアニオン性モデル薬物を用いた消化管取り込み機構の実体解明を目的とした。併せて消化管に発現する有機カチオントランスポーターについてもその機能特性や輸送制御機構に … ついて検討を行った。本研究により消化管上皮細胞刷子縁膜において有機アニオントランスポーターOATP-Bが機能的に発現しており、種々の有機アニオン性基質薬物を選択的に取り込むことが明らかとなった。このことは、OATP-Bが消化管上皮細胞における薬物取り込み機構の一つとして生理的役割を果たすことを示唆し、抗癌剤をはじめとする医薬品の消化管への暴露を規定する標的分子の一つである可能性を示した。消化管に発現することが報告されている有機カチオン/カルニチントランスポーターであるOCTN1に見いだされる数種類の遺伝子多型について、その輸送機能、細胞内局在さらには発現量に及ぼす影響をHEK293細胞における一過性発現系を用い解析した。その結果、日本人において見いだされた遺伝子変異の一つが、OCTN1の細胞内局在や発現量にはほとんど影響を与えないものの、その有機カチオン輸送能を大きく低下させることが示された。OCTN1遺伝子はリュウマチやクローン病との関連性が示唆されており、今回見いだされた種々の遺伝子変異と病態との関連性について検討の必要性を示した。さらに、scaffoldタンパク質であるPDZタンパク質の一部がOCTN1の輸送機能に直接影響を与える輸送制御因子であることを、OCTN1とPDZタンパク質との同時発現系を用い示した。<br />研究課題/領域番号:16023227, 研究期間(年度):2004<br />出典:「抗癌剤の消化管毒性回避を目指した小腸上皮細胞取り込み機構の分子論的解析」研究成果報告書 課題番号16023227(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16023227/)を加工して作成 続きを見る
- URL:
- http://hdl.handle.net/2297/00060517
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