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結晶におけるレーザー照射による物性発現と制御に関する理論的研究
- フォーマット:
- 論文
- 責任表示:
- 長尾, 秀実 ; Nagao, Hidemi
- 言語:
- 日本語
- 出版情報:
- 2018-03-28
- 著者名:
- 掲載情報:
- 平成15(2003)年度 科学研究費補助金 特定領域研究 研究概要 = 2003 Research Rroject Summary
- 巻:
- 2003
- 開始ページ:
- 1p.
- バージョン:
- author
- 概要:
- 金沢大学理工研究域数物科学系<br />本研究ではレーザー照射による酸化物高温超伝導体における電子移動および酸素原子再配列に関する理論的研究を行った。(1)銅酸化物高温超伝導においてCu-O鎖の再配列銅酸化物高温超伝導においてCu-O鎖の再配列に対するクラスターモデルを用いて量子化学計算を行った結果、酸素イオンが直線上に再配列した場合は準安定状態になることが分かった。この酸素イオンの再配列に伴いCuO_2平面の電子(セル当たり0.3電子)がCuO鎖面に遷移して、C … uO_2平面のホールが増加したことになる。以上の結果から酸素イオンの準安定状態への再配列に伴い、CuO_2平面中の電子の減少が起り、超伝導転移温度の上昇が起るという機構の可能性を示すことに成功した。(2)Cu-O鎖の再配列のレーザ制御シミュレーション前述の酸素イオン再配列に対する準安定状態計算で得られたポテンシャルを用いて酸素イオン再配列のレーザー制御の可能性を示した。誘導ラマン断熱通過法(STIRAP)を用いた酸素イオン再配列のレーザー制御のためのパルス列を求めた。このレーザー制御シミュレーションから100nmの結晶薄膜を仮定すると約10^9W/cm^2のオーダーのパルスレーザーが必要であることがわかった。また従来の実験方法とは異なるCu-O鎖再配列制御の新しい可能性を示すことができた。本研究によって銅酸化物高温超伝導体における光誘起超伝導発現機構の一つである、酸素イオン再配列によるCuO_2平面のホール増加機構の可能性がはじめて示された。また酸素イオン再配列のレーザー制御の可能性が示された。今後の課題としてさらに強いレーザー照射による考察があげられる。<br />研究課題/領域番号:15035205, 研究期間(年度):2003<br />出典:「結晶におけるレーザー照射による物性発現と制御に関する理論的研究」研究成果報告書 課題番号15035205(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15035205/)を加工して作成 続きを見る
- URL:
- http://hdl.handle.net/2297/00060532
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