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エストロゲン合成酵素の遺伝子多型が酵素活性および乳癌の発生率に及ぼす影響

フォーマット:
論文
責任表示:
生水, 真紀夫 ; Shozu, Makio
言語:
日本語
出版情報:
2018-03-28
著者名:
掲載情報:
平成14(2002)年度 科学研究費補助金 特定領域研究 研究概要 = 2002 Research Rroject Summary
巻:
2002
開始ページ:
1p.
バージョン:
author
概要:
金沢大学附属病院<br />乳癌およびその周囲の脂肪組織では健常組織に比較しエストロゲン合成酵素(アロマターゼ)が高発現しており、局所でのエストロゲンが産生が亢進している。このエストロゲンは乳癌の発育・進展に深く関わっている。本研究では、このアロマターゼ発現量を規定する遺伝因子の関与について検討した。5'-RACE法により乳癌粗織からアロマターゼの新規発現プロモーター(I.7)をクローニングした。RT-PCR法による半定量では、乳癌組織のアロマターゼcD NAの39-54%がこの新規promoterからの転写によるものと推定された。このプロモーターの発現は、乳癌の周囲の脂肪組織にもみられたがその発現量は乳癌に比して低かった。さらに、このプロモーターにあるGATA binding siteにGATA-2がおもに結合し、転写を正に調節していることを、各種のプロモーターコンストラクトを用いたtransfection、DNA footprintingおよびelectromobility shift assayにより確認した。従って、この新規プロモーターはおもに上皮細胞に発現する転写因子により調節されており、この新規プロモーターはがん周囲の間葉由来の細胞ではなく、上皮由来の乳癌細胞に特異的に発現するプロモーターと考えられた。がん細胞自身が合成したエストロゲンは、周囲の脂肪細胞で合成され拡散により運ばれてくるエストロゲンに比し効率よくがん細胞自身の発育を促進すると考えられることから、今後はこの新規プロモーターを中心にがん細胞自身のアロマターゼ発現について検討する必要があると考えられた。そこでこのプロモーター領域の再シークエンスを行いSNP侯補領域を同定した。現在、Light cyclerを用いてこれらの部位のSNPを検索するためのシステムを開発している。また、倫理委員会の承認を受けて、連結可能匿名化をおこなった乳癌患者および対照者の血液サンプル(おのおの100名をめざしている)を収集中である。この遺伝子多型と乳癌との関連について現在検討中である。さらに、遺伝的にアロマターゼ発現が亢進している家系の遺伝子解析を行い、アロマターゼ遺伝子近傍の染色体微少逆位によって本症が生じたものであることを明らかにした。<br />研究課題/領域番号:14031209, 研究期間(年度):2002<br />出典:「エストロゲン合成酵素の遺伝子多型が酵素活性および乳癌の発生率に及ぼす影響」研究成果報告書 課題番号14031209(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14031209/)を加工して作成 続きを見る
URL:
http://hdl.handle.net/2297/00060561
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生水, 真紀夫, Shozu, Makio

金沢大学十全医学会, The Juzen Medical Society Kanazawa University

東出, 朋巳, Higashide, Tomomi

金沢大学附属病院眼科