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家畜豚における道具的学習事態の開発と基礎的認知・学習能力に関する研究

フォーマット:
論文
責任表示:
谷内, 通 ; Taniuchi, Tohru
言語:
日本語
出版情報:
2016-04-21
著者名:
掲載情報:
平成17(2005)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2005 Research Project Summary
巻:
2003 – 2005
開始ページ:
1p.
バージョン:
author
概要:
金沢大学人間社会研究域歴史言語文化学系<br />本年度は第一に,昨年度に引き続き,レバー押し行動のオペラント条件づけにおいて,操作子であるレバーと給餌場所である餌箱の距離を数段階で操作する実験を行った。その結果,餌箱で採餌するまでのレバー押し回数は操作子と餌箱の距離の大きさと比例して増加することが明らかとなった。このことから,ブタは操作子と給餌場所の往復に要する運動コストを低減するためにレバーのまとめ押しによる餌のため込み行動を行っていることが示された。また,こ の実験による副次的な知見として,ブタは豚房内の操作子と畜舎内の通路に置かれた餌箱間の比較的長距離を安定して"自発的に"往復可能であることが確認された。この知見は,報酬訓練による産業場面によるブタの行動制御に応用可能性を持つと考えられる。第二に,ブタにおける観察学習の可能性について検討した。モデルブタにレバー押しを学習させた。被験体である観察ブタについては,モデル観察セッションと自らの試行錯誤セッションを交互に実施し,モデル観察がレバー押し行動の試行錯誤学習を促進する可能性について検討した。しかし,明確なモデル観察の効果を確認するには至らなかった。観察学習のメカニズムと本研究自体の関連性について理論的に検討した。第三に,視覚弁別等の検討には,離散オペラントと呼ばれる学習事態を用いて,反応毎に刺激パネル等の操作子から動物を離れきせることが必要である。しかし,従来の研究では,成ブタを自在に移動させる技術がないために,ミニブタや子ブタを使用せざるを得なかった。この問題について,刺激提示を条件性強化子とした逐次接近法を用いることにより,反応後に操作子,(弁別刺激)から自発的に離れさせる行動を形成し,セルフ・スタート型試行を成ブタに学習させることに成功した。この事態において,白黒の視覚弁別学習の成立を確認した。<br />研究課題/領域番号:15730332, 研究期間(年度):2003 – 2005<br />出典:「家畜豚における道具的学習事態の開発と基礎的認知・学習能力に関する研究」研究成果報告書 課題番号15730332(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15730332/)を加工して作成 続きを見る
URL:
http://hdl.handle.net/2297/00061097
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谷内, 通, Taniuchi, Tohru

金沢大学大学院社会環境科学研究科

上野, 糧正, Ueno, Ryosei

金沢大学大学院社会環境科学研究科

谷内, 通, Taniuchi, Tohru

金沢大学大学教育開放センター

谷内, 通, Taniuchi, Tohru

金沢大学人間社会研究域人間科学系

谷内, 通, Taniuchi, Toru

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谷内, 通, Taniuchi, Tohru

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田中, 千晶, 谷内, 通, TANAKA, Chiaki, TANIUCHI, Tohru

金沢大学大学院人間社会環境研究科, Graduate School of Human and Socio-Enviromental Studies Kanazawa University

上野, 糧正

[上野糧正]