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歯科用インプラントによる下歯槽神経損傷後の治癒経過に関する実験的研究
- フォーマット:
- 論文
- 責任表示:
- 宮崎, 真凡
- 言語:
- 日本語
- 出版情報:
- 金沢大学十全医学会 = The Juzen Medical Society Kanazawa University, 2012-12-01
- 著者名:
- 宮崎, 真凡
- 掲載情報:
- 金沢大学十全医学会雑誌 = Journal of the Jûzen Medical Society
- ISSN:
- 0022-7226
- 巻:
- 121
- 通号:
- 4
- 開始ページ:
- 144
- 終了ページ:
- 153
- バージョン:
- publisher
- 概要:
- 下歯槽神経麻揮は歯科インプラント治療における代表的な偶発症として知られる.麻揮の原因としてインプラント体による神経の接触損傷が疑われる場合は,直ちに撤去または移動させることが原則とされているが,組織学的検討に基づき撤去の必要性を明らかにした報告はない.本研究ではオトガイ孔近傍への骨スクリュー植立により下歯槽神経を損傷した後,即時撤去したものとそのまま留置したものの双方を組織学的ならびに免疫組織化学的に観察,比較し,それらの差異よりインプラント撤去の必要性について考察した.免疫 … 組織 化学的には損傷後の回復過程における神経成長因子(nervegrowthfactor,NGF)の関与について検討した.実験動物には日本白色種家兎を使用し,右側は留置側としてスクリューを植立したままとした.一方左側は撤去側 とし,同様にスクリューを植立した直後に撤去した.術後1,2,4週経過時に屠殺し損傷部位より末梢側の神経線維束を摘出,HE染色および抗β-NGF抗体による免疫組織化学的染色を実施した.神経線維束の退行性変化について線維の数,直径,破壊率,軸索消失率をそれぞれ評価したところ,いずれにおいても両側同様に一旦変化が現れたが,概して経時的に回復傾向がみられた.統計学的には術後4週における直径と同2週における破壊率のみ両側間で有意差を認めたが,その他両側間に著しい相違はみられなかった.またNGF陽性細胞率は術後に上昇したが,いずれの時点も両側間で有意差が認められなかった.以上の結果より,神経が接触損傷した と考えられる場合,インプラント体を撤去せずそのまま留置しても,神経線維束が完全に断裂されていなければ組織学的に回復傾向を示すものと考えられた.<br />[Originals] 続きを見る
- URL:
- http://hdl.handle.net/2297/33586
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