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癌細胞と脂肪細胞の接触による相互作用の検討
- フォーマット:
- 論文
- 責任表示:
- 上原, 久典
- 言語:
- 日本語
- 出版情報:
- 金沢大学がん進展制御研究所 = Cancer Research Institute of Kanazawa University, 2012-04-01
- 著者名:
- 上原, 久典
- 掲載情報:
- 金沢大学がん進展制御研究所 共同研究成果報告書
- 巻:
- 平成23年度
- 通号:
- 2011
- 開始ページ:
- 8
- 終了ページ:
- 10
- バージョン:
- publisher
- 概要:
- 様々な腫瘍の進展過程において癌細胞の脂肪組織への浸潤が認められる。近年、脂肪組織は中性脂肪の貯蔵だけでなく、炎症性サイトカインを含む多くの活性物質を放出する内分泌器官としても重要あることが明らかになってきている。従って、脂肪組織に浸潤した癌細胞と脂肪細胞の間には何らかの相互作用が働いている可能性があるが、それについてはこれまで十分な検討が行われていない。本研究では脂肪細胞と癌細胞の共培養モデルを確立し、脂肪細胞との接触による癌細胞の遺伝子発現の変動をcDNA マイクロアレイに … よって解析した。その結果、乳癌細胞が成熟脂肪細胞と接触することによってsecreted protein acidic and rich in cysteine (SPARC)や乳癌の進展との相関が報告されているいくつかの遺伝子の発現上昇を示すこと、および脂肪細胞で脂肪分化マーカーの発現が低下することがわかった。また、脂肪前駆細胞の培養上清が乳癌や前立腺癌細胞の浸潤を促進すること、および脂肪細胞から分泌されるFABP4が前立腺癌細胞の浸潤を促進することが明らかになった。以上より、乳癌細胞が脂肪細胞に接触した際には脂肪細胞を幼若化し、浸潤に有利な環境を形成すること、および脂肪細胞が分泌するFABP4が腫瘍浸潤を促進する可能性が示唆された。 続きを見る
- URL:
- http://hdl.handle.net/2297/35043
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