1.

論文

論文
伊藤, 正明
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.300-316,  2002-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4523
概要: 金沢大学大学院医学研究科脳医科学専攻神経分布路形態形成学<br />ラット膝関節の発生学的研究を行った.方法は,Wister系ラット胎仔の膝関節を用い,関節腔および十字靱帯の脛骨付着部の形成過程を観察した.関節腔の形成は2つの骨原基の介在領 域(IZ)の間葉細胞凝集塊の中間層(IMZ)でなされたが,アポトーシスの関与は認めなかった.IMZの扁平な細胞の一部で細胞質の空胞化,核の濃染を認め,数層の配列が伸張・扁平化して紡錘形細胞となり,2層構造となった.残りの細胞はやや扁平な軟骨芽細胞となり,外層に組み込まれた.コラーゲン線維は網目状であったが,IMZでは密度が低く,関節面に平行に配列していた.関節腔はパラフィン切片ではE16.5に扁平化した細胞間で,樹脂切片ではE18に紡錘形細胞間で形成され,いずれもE19で関節腔が完成した.十字靱帯の脛骨付着部では軟骨膜の形成はなく,コラーゲン線維束の軟骨内での発達と円形細胞の柱状配列の段階的変化を認めた<br />原著論文 続きを見る
2.

論文

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西村, 俊郎 ; Nishimura, Toshiro
出版情報: 平成11(1999)年度 科学研究費補助金 奨励研究(A) 研究概要 = 1999 Research Project Summary.  1998 – 1999  pp.2p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060794
概要: 金沢大学附属病院<br />遊離脂肪移植は耳鼻咽喉科領域では、喉頭麻痺に対する形成術の材料としてまた整容的な移植の材料として注目されている。それは材料が豊富に得られ、移植後の組織反応も小さいためである。しかしながら移植後に体積、重量の減少が おこり効果が一定しない。本研究は遊離脂肪組織の移植後の生着機構を解明し、よりよい臨床応用の基礎的知見をえるために計画された。対象と方法:ラットにおいて遊離脂肪移植モデルを作成し、移植後の重量の減少と、組織所見、血管内皮増殖因子(VEGF)の発現とアポトーシスの発現状況を検討した。組織学的検討とTUNEL法とVEGFについてはRT-PCR法によってmRNAの発現も検討した。結果:移植脂肪組織は180日後にはもとの重量の32%まで減少した。組織学的には脂肪細胞の減少と結合組織の増生が特徴的であった。VGEFの発現は移植後7日目から30日目までみられ90日目で消失した。これはRT-PCR法でも確認された。アポトーシス細胞も7日目から30日目まで観察された。考察:この検討により移植脂肪細胞はVEGFにより移植後7日目までには血行が再開し生着するものの、アポトーシスが持続して体積、重量が減少するものと考えられた。脂肪細胞は非常に繊細な細胞で移植時の低酸素状態や低栄養状態がアポトーシスのひきがねになるものと推察された。将来的にVEGFの投与やアポトーシスを抑制する手段の開発により、遊離脂肪移植はさらに安定した成績が期待できる方法になるものと考えられた。<br />研究課題/領域番号:10770878, 研究期間(年度):1998 – 1999<br />出典:「遊離脂肪移植の耳鼻咽喉科領域への応用のための基礎研究」研究成果報告書 課題番号10770878(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10770878/)を加工して作成 続きを見る
3.

論文

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塚谷, 才明 ; Tukatani, Tosiaki
出版情報: 平成12(2000)年度 科学研究費補助金 奨励研究(A) 研究概要 = 2000 Research Project Summary.  1999 – 2000  pp.2p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060719
概要: 金沢大学附属病院<br />副鼻腔炎による嗅覚障害の発症機序を明らかにするためラットで実験的副鼻腔炎モデルを作成し、嗅上皮ならびに嗅球の組織学的検討をおこなった。ラットの一側鼻腔にブドウ球菌を塗布した異物を挿入、3、7、14、21、28日後 に上顎洞を組織学的に観察した。各々の群で6〜7割の確率で副鼻腔炎の発症が確認された。これまでウサギでしか報告されていなかった副鼻腔炎モデルのラットでの作製に成功した。次にこのモデルを用い、副鼻腔炎発症例において経時的に嗅上皮、嗅球の変化を観察した。嗅上皮には3日後には炎症所見を認め、嗅上皮の厚さ、嗅細胞層数、嗅上皮単位面積あたりの嗅細胞数は21日目まで有意差をもって減少しつづけた。抗単鎖DNA抗体を用いて嗅細胞のアポトーシスを観察したところ3日、7日で多くのアポトーシスにおちいった嗅細胞が観察されその後減少、21、28日後にはほとんど観察されなかった。PCNA抗体を用いた嗅細胞の新生の検討では7日後まで嗅細胞の新生は著明に低下しつづけ、21、28日後にはほとんど新生を認めなかった。副鼻腔炎による嗅細胞の減少はその早期にはアポトーシスにより、その後は新生が抑制されることにより起きることが明らかとなった。次に嗅上皮における誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の産生について検討した。正常嗅上皮ではiNOSの発現を認めなかったが副鼻腔炎発症例では基底細胞を中心にiNOSの発現を認めた。嗅球では傍糸球体細胞のドーパミンの発現の減少が7日後より認められ、21、28日後では著明に減少していた。<br />研究課題/領域番号:11770982, 研究期間(年度):1999-2000<br />出典:「副鼻腔炎モデルにおける嗅球嗅上皮の組織学的検討と培養嗅細胞移植による治療」研究成果報告書 課題番号11770982(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) ( https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11770982/ )を加工して作成 続きを見る