1.

論文

論文
和田, 泰三
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.776-787,  1996-12-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9252
概要: 金沢大学 医 小児科<br />1)家系1-症例1(8ヵ月女児),2(2歳9ヵ月男児,症例1の兄)では母由来の変異対立遺伝子において点突然変異があり,このため変異対立遺伝子由来のmRNAではエキソン7と8の間にGCAGの4塩基の挿入が認めら れた.変異由来のFasレセプターは細胞内部分がなく異常な3量体を形成するため,ドミナントネガティブ効果により細胞死に至るシグナルが伝達されないと考えた. 2)家系2-症例3(1歳女児)ではイントロン3に点突然変異があるためエキソン4のスキップが認められた.両親がいとこ婚で変異対立遺伝子のホモ接合体となっていたためFasレセプターそのものの発現が全く欠如し細胞死に至るシグナルが伝達されないと考えた. 5)患児ではT細胞のFas誘導性アポトーシスが欠如しているほかAICDも減弱しているため,自己反応性T細胞が排除されず,自己寛容が破綻し様々な自己免疫状態が生じているものと考えた 続きを見る
2.

論文

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疋島, 一徳
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.551-568,  1996-08-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9231
概要: 金沢大学 医 第1外科<br />原発性肺癌215例を対象に,術前化学療法の投与法別に3治療群に分け,抗Fasモノクローナル抗体を用い,Fas抗原の発現率を検討した. 1)術前無治療群のFas抗原発現率は46.3%, BAI群61.1%, IT群70%と術前化学療法群が有意に高率であった.Fas抗原発現量を表すCYTOADに関しても,術前無治療群0.259±0.051, BAI群0.280±0.059, IT群0.300±0.052と有意差で術前化学療法群が高値を示した. 2)Fas抗原はBAI群において,制癌剤の投与薬剤数が増すごとに発現率が高くなる傾向を示し,CYTOADは1剤群0.251±0.042, 2剤(及び3剤)群0.296±0.056, 4剤群0.304±0.073で多剤投与が有意に高値を示した.IT群では,投与回数に比例し,Fas抗原の高率,CYTOADが高値となる傾向を認めた. 3)術前無治療群と異なり,術前化学療法群(BAI群とIT群)のFas抗原陽性例はFas抗原陰性例より有意に予後が良好であった 続きを見る
3.

論文

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村瀬, 真一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.648-654,  1995-12-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9166
概要: 金沢大学医学部附属神経情報研究施設<br />ナイアシンアミド拮抗剤である3-APは,培養下のヒト ニューロブラストーマIMR-32細胞に選択的に細胞死を誘導した.この細胞死は,形態学的にはアポトーシスの特徴を有し,又,蛋白質やRNA阻害剤 により細胞死の進行が阻止された.ヌクレオゾーム単位のDNA断片化はみられなかったが,この細胞死はアポトーシスに属すると考えられた.この3-AP誘導IMR-32細胞死は,神経細胞死の分子機序の解析に有用なモデルとなると考える 続きを見る