1.

論文

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大田, 聡
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.440-449,  1996-06-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9220
概要: 金沢大学 医 第1内科<br />1)HCV抗体陽性100例中8例に蛋白尿を認め,うち3例はIFN投与による一過性蛋白尿であり,2例にHCV関連腎症を認めた. 2)生検953例中16例(1.7%)にHCV抗体陽性を認め,うちMPGNでは12 例中4例と有意に高率であった. 3)HCV陽性29例の腎組織学的検討より,メサンギウム増殖性糸球体腎炎を5例(17%)に,MPGNを4例(14%)に,肝性糸球体硬化症を10例(34%)に認めた.更にIgA腎症,糖尿病性腎症の合併が認められた. 4)糸球体係蹄に沿って上皮下を主体とする免疫複合体沈着部位に一致したHCVコア抗原ならびにIgGの沈着及び内皮下へのクリオグロブリンと考えられる細線維沈着を認めた.HCV関連腎症はわが国においては希な病変であり,肝疾患の進行に伴って生じる肝性糸球体硬化症及び一次性糸球体疾患の合併と治療上からも厳密に区別する必要がある 続きを見る
2.

論文

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畑, 直宏
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.46-53,  1995-02-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9112
概要: 金沢大学 医 公衆衛<br />1)金沢市内の2ヶ所において蚊を採集した.イヌ糸状虫幼虫が検出されたのは,アカイエカに限られ304個体中13個体で,第III期幼虫が検出されたのは2個体(2/304)であった. 2)石川県内10市町村12地区 において,計981名の住民のイヌ糸状虫に対する陽性域抗体価を示したものは13名であった.陽性域抗体価を示す者の割合は地区によって異なった.地域的には石川県一般住民もイヌ糸状虫幼虫の感作を受けているものの,発症に至る者は少ないと考えられた. 3)幼虫侵入の有無を検索する方法として,ELISAによる血清抗体の検出を試みた.10匹の感染実験マウスでは平均抗体価1.21±0.18で,対照群に比べ有意に高い値を示した.高抗体価を示した3匹のマウスにはイヌ糸状虫第III期幼虫が感染し,短時日ながら組織内を移行,寄生したことにより,感作されていたことが示唆された 続きを見る
3.

論文

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新谷, 尚久
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.132-142,  1995-02-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9119
概要: 金沢大学 医 小児科<br />生後初めて発熱を認めた乳幼児を対象にした. 1)血液細胞より得たDNAのPCR産物をエチジウムブロマイド染色にて判定したところ,血中HHV-6DNAは生後初めて発熱を認めた乳幼児の約40%に検出され,その約6 5%に突発性発疹症に典型的な解熱後発疹がみられた. 2)血中HHV-6DNA陽性者は抗HHV-6IgG抗体が全例検出されず,ペア血清の検討からも,HHV-6初感染と考えられた.血中HHV-6DNA陰性者では一部に抗HHV-6IgG抗体が陰性で,解熱後発疹や回復期に抗HHV-6IgG抗体の上昇をみるHHV-6初感染例が含まれていた. 3)血中HHV-6DNA陽性者をHHV-6初感染として,リンパ球サブセットを検索した.リンパ球サブセット比は非HHV-6感染例と大きな違いはなかったが,HHV-6初感染でとりわけNK細胞における早期活性化抗原であるCD69抗原発現が顕著であった 続きを見る