1.

論文

論文
野島, 直巳
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.834-844,  1996-12-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9257
概要: 金沢大学 医 第2外科<br />1)第1の転移経路として大網に多数存在した乳斑を介するものが認められた.大網では1日目からヒトβ-グロビンの強いシグナルが認められ,日をおって増強した.活性炭の腹腔内投与にて大網の乳斑は肉眼的に黒い点として 認められ,その内部にMKN-45-P細胞を認めた. 2)第2の転移経路として,横隔膜及び壁側腹膜の後上部に存在するストマータを介するものが認められた.横隔膜ではヒトβ-グロビンのシグナルは7日目より増強を示した.腹膜下リンパ管はMKN-45-P細胞接種により拡張して腹膜面に隆起として観察された.7日目には癌細胞は腹膜下リンパ管へ侵入した. 3)第3の転移経路として腹膜中皮細胞の収縮後に露出した基底膜に癌細胞が接着するものが認められた.MKN-45-P細胞接種12時間後より各々が分離するようになり,3日目には癌細胞はその基底膜の露出した部分に接着していた 続きを見る
2.

論文

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広野, 靖夫
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.144-153,  1996-02-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9191
概要: 金沢大学 医 第2外科<br />細胞運動に関係するAMF受容体の発現が胃癌の進展にどのような役割を果たしているかについて,原発性胃癌切除標本と胃癌培養細胞株を用いて検討した. 1)抗gp78モノクローナル抗体を用いた免疫組織化学染色の結果 ,AMF受容体の発現は胃癌の浸潤や転移と関係する病理学的因子と高く相関し,発現群は非発現群より有意に予後不良であった. 2)全ての胃癌培養細胞株でAMF受容体mRNAが検出され,オルタナティブポリアデニル化によると考えられる新しいAMF受容体mRNA分子種も見出された.AMF受容体mRNAをコードする遺伝子には増幅や大きな構造変化は認められなかった.AMF受容体mRNAは正常粘膜にも低レベルで存在していた. 3)AMF受容体mRNAに対するアンチセンスオリゴヌクレオチド投与によりTMK-1胃癌細胞株の浸潤が抑制された.細胞増殖は大きな影響を受けなかった 続きを見る