1.

論文

論文
増谷, 剛
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.348-361,  2002-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4519
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳機能制御学<br />ラット脳幹内顔面神経膝部軸索損傷モデルにおける顔面神経核の逆行性変性機構の抑制に関して検討した.方法は,成熟ラットの顔面神経軸索を茎乳突孔出口で切断した末梢損傷群,同部で引き抜き より中枢側で損傷を加えた引き抜き損傷群,定位脳的に脳幹内顔面神経膝部を切断した脳幹内損傷群群,脳幹内軸索損傷後直ちに自家坐骨神経移植した坐骨神経移植群を作製し,神経細胞の生存率,周辺のグリア細胞の反応を検討した.術後7日,28日目の顔面神経細胞生存率は,末梢損傷群でそれぞれ102.4%,90.2%,引き抜き損傷群で94.6%,49.7%,脳幹内損傷群で30.9%,2.3%,移植群で43.7%,20.4%であり,移植群では逆行性変性は有意に抑制された.グリア線維性酸性蛋白(GFAP)陽性アストロサイトの発現は各群間で差はなく,ED1陽性マイクログリアおよびマクロファージの発現は末梢損傷群に比し他の3群でより顕著であった<br />原著論文 続きを見る
2.

論文

論文
山内, 大輔
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.218-227,  2002-01-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4530
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻機能再建学<br />家兎の大腿骨に創外固定器を装着し,1日4.0mm(4mm伸張群),2.0mm(2mm伸張群)および0.8mm(0.8mm伸張群)の速度で延長することにより坐骨神経を30mm伸張し た.伸張終了直後,伸張終了後3週および8週の時点で評価して坐骨神経を切断した切断群も同様に評価した.又,免疫組織染色により神経突起先端の成長円錐の構成蛋白である成長関連蛋白43(GAP-43)および神経突起の伸張を促進する神経ペプチドであるニューロペプタイド-Y(NPY)の陽性細胞率を検討した.その結果,末梢神経慢性伸張による軸索障害に対して神経細胞体は伸張速度に応じて再生に必要な蛋白合成を行っていることが判明した<br />原著論文 続きを見る
3.

論文

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朴, 在鎬
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.287-294,  1996-04-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9205
概要: 金沢大学 医 脳神経外科<br />Balb/cマウス脳におけるFas蛋白とmRNAの発現に関し,免疫組織化学的検索ならびに,RT-PCR法,免疫細胞化学的検索を行った. 1)Fas蛋白は,免疫組織化学的に海馬のCA2とCA3及び大脳皮質第 III層の神経細胞に発現がみられた. 2)FasmRNAは,大脳と小脳,海馬に存在していることが確認されたが,陽性対照の胸腺に比し発現量は少なかった. 3)陰性対照であるMRL lpr/lprマウスにおいては,大脳,小脳,海馬のいずれにおいてもFasの発現はみられなかった.以上より,生理的な神経細胞死にFasが関与している可能性が示唆された 続きを見る
4.

論文

論文
加藤, 要
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.428-453,  1995-08-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9147
概要: 金沢大学 医 眼科<br />1)カエルにおいて10~100μMドーパミンは暗所視系応答と考えられるb波後峰を減弱させ,薄明視系ないし明所視系応答と考えられる律動様小波,d波及びオフ小波を増大させる作用を有することが判明した. 2)ウサギに おいてドーパミン硝子体内注入(50μM)は弱刺激光によるbs波を減弱させ,その頂点潜時を短縮させたが,反復強刺激光による律動様小波を増大させた. 3)ドーパミンはウサギ網膜においても暗所視系応答を抑制し,明所視系応答を増大させた.以上の結果よりカエル及びウサギ網膜においてドーパミンは暗時に作用していた杆体系一錐体系抑制作用を解除することによって明所視機能を促進する可能性が指摘された. 4)ウサギにおいてドーパミン硝子体内注入(50μM)は光刺激開始直後の30Hzフリッカー網膜電図の振幅を増大させ,漸増現象の程度を減弱させ,ドーパミンが暗所視系から明所視系への抑制の解除に関与すると推論された 続きを見る
5.

論文

論文
赤池, 秀一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.259-269,  1995-04-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9130
概要: 金沢大学 医 脳神経外科<br />1)虚血刺激によって,海馬CA-1~4の全ての領域においてCa2+濃度の上昇がみられ,CA-1の反応が最も著明であった. 2)上記のCa2+濃度の上昇反応には,温度依存性がみとめられた. 3)50mMKC l刺激では,温度依存性はみられず,29℃でもCa2+濃度の上昇がみられた. 4)細胞外からのCa2+流入を除いた条件下でも,虚血によって細胞内のCa2+濃度が上昇した. 5)海馬切片の免疫組織化学的検索で,虚血後のCA-1錐体細胞の胞体においてPIP2の染色性が有意に増加していた. 6)電顕的に粗面小胞体の著明な拡大とミトコンドリアの腫大がみられた.以上より,一過性脳虚血後に海馬CA-1に生ずる遅発性神経細胞死には,粗面小胞体やミトコンドリアからの細胞内貯蔵Ca2+の動員が重要な役割をなすものと推定された 続きを見る
6.

論文

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山野, 潤
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.154-161,  1995-02-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9121
概要: 金沢大学 医 脳神経外科<br />ニホンザルを用いて全身麻酔下で腕頭動脈と無名動脈を一過性に遮断することにより脳虚血モデルを作製した. 1)非活性型のカルパインは正常海馬では海馬の全領域に同程度に存在していたが,虚血後には僅かながらも減少 を示した. 2)活性型のカルパインはウェスタンブロットではCA1に有意に多く発現が見られ,虚血前に比べてCA1ニューロン,特にその核周囲の胞体に強い発現を示した. 3)カルパインの基質であるフォドリンの分解産物の発現は虚血後の海馬では有意な増加を示したものの,海馬の各領域による差異は見られなかった. 4)虚血後に活性化されたカルパインは,CA1ニューロンにおいて,プロテインキナーゼCなどフォドリン以外の蛋白を基質としていることが示唆された.以上より,脳虚血後に生じるカルパインの活性化は,海馬CA1における遅発性神経細胞死の発生に重要な役割を果たしていると考えられた 続きを見る