1.

論文

論文
北, 勝利
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.31-40,  2001-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4577
概要: 金沢大学医眼科<br />ネコにおいてたい色光照射後の暗順応経過中の比較的早期に観察される陰性波とSTRの特徴を比較検討した.90分の暗順応後に刺激光強度を-7.3log~0logまで変化させERGを記録すると,b波の閾値以下の弱刺激光域で は陰性電位のSTRのみが記録された.300cd/cod2の白色褪色光で5分間照射後に暗順応を開始した.又,青色刺激光および赤色刺激光に対する閾値の対数差はSTR及び褪色光照射後に記録される陰性波とではほぼ一致した.これらの結果から,褪色光照射後の暗順応経過中の比較的早期に記録される陰性波はSTRそのものであることが判明した.確立したSTRの記録方法はSTR記録の時間を著しく短縮し,STRの臨床応用を促進する<br />原著論文 続きを見る
2.

論文

論文
金子, 敏行
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.693-705,  1996-12-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9244
概要: 金沢大学 医 眼科<br />1)フィブリン糊硝子体内注入眼のERG各波の正常僚眼に対する振幅比,頂点潜時比及び高浸透圧応答の正常僚眼に対する振幅比には注入前と注入9週後で差はなかった.注入後74日目の網脈絡膜組織像に異常はなかった. 2) 後部硝子体剥離作成後にフィブリン糊を網膜上に滴下した眼ではa波頂点潜時が短縮した以外には有意な変化はなかった.フィブリン糊消失112日後には網脈絡膜に異常はみられなかった. 3)後部硝子体剥離及び網膜裂孔を作成し網膜を剥離させた後に3種の裂孔閉鎖術を行った.網膜光凝固のみ施行では手術操作の最後に眼内を灌流液に置き換えると同時に網膜は再剥離した.フィブリン糊滴下のみ施行では手術終了時には網膜は復位したが,1週間後に網膜は再剥離した.両者の施行では網膜復位が得られ少なくとも16週に至るまで網膜は再剥離しなかった.併用による裂孔閉鎖術では手術後112日で網脈絡膜に異常はなかった 続きを見る
3.

論文

論文
小又, 美樹
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.703-718,  1995-12-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9171
概要: 金沢大学 医 眼科<br />ネコで視神経乳頭周囲網膜の眼内熱凝固による網膜神経節細胞(RGC)の軸索障害がパターン刺激網膜電図(PERG),パターン刺激視覚誘発電位(PVEP),閃光刺激網膜電図(FERG),閃光刺激視覚誘発電位(FVEP )ならびに網膜の組織学的所見に及ぼす影響を調べた. 1)PERG振幅比(凝固後/凝固前)は,用いた全ての空間周波数(0.08~1.25cpd)で凝固後1週迄に急激に減少した.それ以後1.25cpdの刺激によるPERG振幅比は凝固後12週まで比較的保存されたが,24週には0となった. 2)凝固後28週以降のアクリジンオレンジによる生体染色では,対照眼と比べ凝固眼で染色された細胞数が著明に少なく,稀にみられる大型の染色された細胞では形態異常がみられた. 3)PERGはPVEPの混入によるのではなくFERGとは異なる起源を有しRGCに由来すると推論された.高空間周波数刺激によるPERGはβ細胞系,低空間周波数によるPERGはα細胞系のRGCに由来すると推論された 続きを見る
4.

論文

論文
佐々木, 次壽
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.529-540,  1995-10-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9156
概要: 金沢大学 医 眼科<br />L-グルタミン酸に対する電流応答をパッチクランプ法を用いて研究した. 1)1196個の双極細胞のうち119個が膜電位を-46mVに保持した場合にグルタミン酸に対して内向きの電流応答を生じ,応答を生じた細胞はOF F型双極細胞の形態学的特徴を持っていた. 2)OFF型双極細胞のグルタミン酸に対する応答はグルタミン酸の濃度に依存して増大し,100μMのグルタミン酸で応答は飽和し,それ以上の濃度では脱感作を示した. 3)OFF型双極細胞のグルタミン酸に対する感受性は細胞の各部位のうち樹状突起部で最も高かった. 4)20μMのカイニン酸と100μMのAMPAはグルタミン酸を投与した場合に類似した作用を示した. 5)グルタミン酸が活性化するチャネルはアルカリ金属イオンに対し低い選択性を示し,Na+, K+, Cs+及びCa2+に対し透過性を示した 続きを見る
5.

論文

論文
佐々木, 次壽
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.541-548,  1995-10-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9157
概要: 金沢大学 医 眼科<br />L-グルタミン酸に対する電流応答をパッチクランプ法を用いて検討した. 1)調べた25個の水平細胞全てが膜電位を-46mVに保持した場合にグルタミン酸に対して内向きの電流応答を生じた. 2)カイニン酸とAMPAは グルタミン酸を投与した場合に類似した作用を示した.100μMのAsp及びNMDAも,灌流液にグリシンを加えMgイオンを除去した場合にグルタミン酸投与に類似した作用を示した.100μMのAPB及びIS, 3R, -ACPDは電流応答を惹起しなかった.5μMのCNQXはグルタミン酸の作用に拮抗した. 3)水平細胞のグルタミン酸に対する応答はグルタミン酸の濃度に依存して増大し,100μMのグルタミン酸で応答は飽和した. 4)300μMのグルタミン酸に対する脱感作はOFF型双極細胞では認められたが,水平細胞では認めなかった 続きを見る
6.

論文

論文
西村, 彰
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.563-589,  1995-10-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9160
概要: 金沢大学 医 眼科<br />フルオロシリコンオイル(FSiO)及びパーフルオロトリブチラミン(PFTA)の主に神経網膜及び網膜色素上皮に対する毒性をイヌ及びネコにおいて調べた. 1)FSiOの硝子体腔内短期(6週間)留置はイヌではERG各 波と高浸透圧応答及び網膜光顕像に不可逆的な影響を与えず,ネコではERGのa波,b波,c波,明上昇と網膜光顕像に不可逆的な影響を与えなかったが,律動様小波(O2)頂点潜時をFSiO留置前に比べ留置6週後で変化させず,FSiO留置前に比べ抜去9週後では有意に延長させた.ネコでのO2頂点潜時延長には,FSiO自体よりもその抜去操作による影響の関与が疑われた. 2)粘度300csのFSiOと粘度1000csのFSiOでは眼内からの抜去の難易度に大差はなく,何れのFSiOも明らかな乳化を示さなかった 続きを見る