1.

論文

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内田, 早苗 ; Uchida, Sanae
出版情報: 平成22(2010)年度 科学研究費補助金 基盤研究(C) 研究成果報告書 = 2010 Fiscal Year Final Research Report.  2008 – 2010  pp.5p.-,  2011-03-31. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00059788
概要: 金沢大学イノベーション創成センター<br />私達は,ゲノムを第一標的としない非ゲノム損傷ストレスが細胞周期進行を担うCdc25AやCdc25Bの分解を介して,細胞周期停止を引き起こす現象を発見し,その制御機構を解析している。本研究では,C dc25Bの分解が,ストレス応答性MAPキナーゼによるSer101/103のリン酸化と,このリン酸化によって誘導されるSCF^<βTrCP>によるユビキチン化に依存している事を明らかにした。<br />We previously found that non-genotoxic stress, whose primary target is not genomic DNA, induced cell cycle arrest through the degradation of Cdc25A and Cdc25B. In this study, we discovered that Cdc25B was degraded through the ubiquitylation by SCF^<βTrCP> induced by the phosphorylation of Ser101/103 by stress-activated MAP kinases.<br />研究課題/領域番号:20570126, 研究期間(年度):2008 – 2010 続きを見る
2.

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小出, 寛 ; Koide, Hiroshi
出版情報: 平成21(2009)年度 科学研究費補助金 特定領域研究 研究実績の概要 = 2009 Research Project Summary.  2008 – 2009  pp.2p.-,  2018-03-28. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060139
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br />本年度は、LRH1による下流分子の発現制御機構に関する解析を進めるとともに、LRH1が他の転写因子とネットワークを形成している可能性を見い出した。LRH1による細胞周期関連分子Cdk2およびサイクリン Eの発現制御機構に関しては、Cdk2およびサイクリンEの発現制御領域と思われる領域を単離し、Luciferaseをレポーター遺伝子として用いた実験を行った。その結果、発現制御領域にはLRH1の結合配列が見い出されず、これらの分子がLRH-1によって直接制御されているわけではないことが示唆された。これとは別に、LRH1が転写制御因子Dax1の発現を正に制御していることも見出した。興味深いことに、ある種の細胞においてはDax1はLRH1の負の制御因子として働くことが報告されている。これらのことから、ES細胞においてLRH1とDax1が互いに制御ループを形成している可能性が考えられた。さらにDax1が自己複製に必須な転写因子であるOct3/4に結合して、そのDNA結合能を阻害することを見い出した。一方で、Oct3/4はDax1の発現制御領域に直接結合し、その発現を正に制御していることも明らかにした。これらのことからES細胞においてDax1とOct3/4も互いに制御ループを形成していると思われる。以上の知見を総合すると、ES細胞において増殖を制御しているLRH1が、自己複製を制御しているOct3/4と、Dax1を介したクロストークを行っている可能性が考えられた。<br />研究課題/領域番号:20058011, 研究期間(年度):2008 – 2009 続きを見る
3.

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中村, 暢宏 ; Nakamura, Nobuhiro
出版情報: 平成18(2006)年度 科学研究費補助金 特定領域研究 研究実績の概要 = 2006 Research Project Summary.  2005 – 2006  pp.2p.-,  2018-03-28. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060211
概要: 金沢大学医薬保健研究域薬学系<br />FinGER3,FinGER4はcis-Golgiに局在し複合体を形成する5回膜貫通タンパク質である。これまでに、RNAi法を用いて、FinGER3,FinGER4の発現抑制を行ったところ、FinGE R3,FinG直R4ともにRNAi処理後3日で顕著にタンパク質量の低下を認めたこと、またFinGER3,FinGER4のタンパク質量低下と共にゴルジ体が断片化し、細胞質に分散することを報告している。本年度はFinGER3,FinGER4の機能のさらに詳細な解析を行った。まず、FinGER3のタンパク質量低下に伴って若干のFinGER4タンパク質量の低下が起こる事を発見した。また逆に、FinGER4タンパク質量の低下によって顕著なFinGER3のタンパク質量低下が観察された。興味深いことに、FinGER3のタンパク質量低下に伴って細胞の増殖阻害が引き起こされる事が明らかとなった。FinGER3,FinGER4が複合体を形成することから、FinGER3のタンパク質量低下に伴って複合体を形成しないFinGER4量が増加し、このことが細胞の増殖阻害を導いている可能性が考えられた。一方、本年度は、以前に酵母Yip1のほ乳類での相同タンパク質としてER exit sitesに局在することが報告されていたFinGER5とYif1p相同タンパク質であるFingER7の機能解析を行った。FinGER5,FingER7に対する抗体を作成し、免疫蛍光染色法と細胞分画法によって詳細に解析を行ったところ、FinGER5,FingER7が小胞体とゴルジ体の中間区画(ERGIC)に局在すること、またFinGER5とFinGER7が複合体を形成することが明らかとなった。RNAi法を用いて、FinGER5,FinGER7の発現抑制を行ったところ、FinGER5,FinGER7ともにRNAi処理後3日で顕著なタンパク質量の低下を認めた。また、FinGER3,FinGER4のタンパク質量低下時と同様にFinGER5,FinGER7のタンパク質量低下と共にゴルジ体が断片化し、細胞質に分散することが明らかとなった。さらに、FinGER7のタンパク質量低下に伴って若干のFinGER5タンパク質量の低下が観察された。逆に、FinGER5タンパク質量の低下によって顕著なFinGER7のタンパク質量低下が観察された。興味深いことに、FinGER7のタンパク質量低下に伴って細胞の増殖阻害が引き起こされる事が明らかとなった。FinGER5,FinGER7が複合体を形成することから、FinGER3,FinGER4の場合と同様にFinGER7のタンパク質量低下に伴って複合体を形成しないFinGER5量が増加し、このことが細胞の増殖阻害を導いている可能性が考えられた。<br />研究課題/領域番号:17028016, 研究期間(年度):2005 – 2006<br />出典:「ゴルジ体の機能・構造情報のモニター機構の解明」研究成果報告書 課題番号17028016(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17028016/)を加工して作成 続きを見る
4.

論文

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中村, 暢宏 ; Nakamura, Nobuhiro
出版情報: 平成19(2007)年度 科学研究費補助金 基盤研究(C) 研究成果報告書概要 = 2007 Fiscal Year Final Research Report Summary.  2006 – 2007  pp.2p.-,  2010-02-03. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00061808
概要: 金沢大学理工研究域<br />細胞分裂期のゴルジ体の分散とpS277の増加は細胞分裂開始時に同じタイミングで起こるが、細胞分裂終了時のゴルジ体の再形成とpS277の脱リン酸化は同時ではなく、再形成し始めたゴルジ体上にpS77が残っていた。し たがってGRASP65の脱リン酸化は、ある程度小胞が融合した後に起こるものと考えられた。細胞質型GRASP65タンパク質を微細注入すると、ヒストンH3のリン酸化が抑制された。AuroraBがヒストンH3をリン酸化することから、GRASP65がAuroraBの活性の制御に関わる可能性が示唆された。中心体の分離機構に影響はみられなかった。中心体の分離機構にはリン酸化酵素であるNek2がはたらいている。Nek2をはじめとする中心体分離機構にはGRASP65は影響しないことが示唆された。Plk1は細胞分裂期にCdk1-cyclinBとともにGRASP65をリン酸化することが報告されている。本研究では分裂期細胞質でS277がリン酸化されたGRASP65タンパク質がPlk1FLやPBDに結合することが明らかとなった。S277のリン酸化を認識して結合したPlk1はGRASP65をさらにリン酸化することや、その周囲にあるゴルジ体局在タンパク質のリン酸化にはたらくことが予想される。GRASP65をはじめとするゴルジ体局在タンパク質のリン酸化が細胞分裂の進行を制御するシグナルとしてはたらいているとすれば、細胞分裂期に起こるゴルジ体の分散はゴルジ体の成分を娘細胞に均等に分配するための受動的な役割だけでなく、リン酸化シグナルを細胞全体に広げ細胞分裂を制御するための能動的な役割を持つと推測される。<br />GRASP65 is phosphorylated at S277 by cdc2/cyclin B and may participate in the regulation of mitotic entry. The role of GRASP65 S277 phosphorylation in cell cycle regulation was analyzed by two approaches. (1) Injection of recombinant GRASP65 G2A mutant, which cannot localize to the Golgi apparatus and accumulate in the cytoplasm, into the cells inhibited the phosphorylation of histone H3 in early prophase but not the centrosome separation. This result suggested that phosphorylation of histone H3 and centrosome separation are independently regulated at the onset of mitosis and S277 phosphorylation of GRASP65 may have some role in the regulation of those events. (2) Biochemical analyses revealed that Plk 1 binds to GRASP65 phosphorylated by mitotic e and this was dependent on the phosphorylation of S277. The binding is mediated by polo-box domain of Plk1. This result suggested that GRASP65 phosphorylated at S277 recruit Plk1 and function as a signaling scaffold at the onset of mitosis.<br />研究課題/領域番号:18570173, 研究期間(年度):2006 – 2007<br />出典:「細胞増殖の調節におけるゴルジ体の役割の解明」研究成果報告書 課題番号18570173(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-18570173/185701732007kenkyu_seika_hokoku_gaiyo/)を加工して作成 続きを見る