1.

論文

論文
吉岡, 和晃 ; Yoshioka, Kazuaki
出版情報: 平成17(2005)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2005 Research Project Summary.  2004 – 2005  pp.2p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00061063
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br />血管平滑筋のトーヌス調節において、ノルアドレナリンなどの生理活性物質が果たす役割もさることながら、血管平滑筋に備わる"自己調節機構"は極めて重要である。しかしながら、その制御機構に関する知見は乏しく、 詳細な解析が必要である。本研究では、血管平滑筋トーヌスの調節機構のうち、特にRho-Rhoキナーゼからなるカルシウム感受性調節に的を絞って、伸展刺激によるその制御分子機構を明らかにすることを目的とした。本研究によって、血管内圧に由来する伸展力が、従来考えられていたCa^<2+>-MLCK系以外にRho-Rhoキナーゼから成るCa^<2+>に対する感受性調節系により血管平滑筋トーヌスを制御している可能性が示された。このRho-Rhoキナーゼ及びミオシン・ホスファターゼ調節系において注目すべき事は、新規脂質キナーゼが大きく関与していることが薬理学的な解析から明らかになった点である。これを受けて、現在この脂質キナーゼの遺伝子欠損マウスの作製に取りかかっている。既に組換えES細胞を樹立後、凝集法によりキメラマウス及びヘテロ変異体マウスの作製に成功している。今後、ホモ変異体マウスの表現型の解析を始め、ホモ変異体マウス由来の摘出血管及び培養血管平滑筋細胞を用いた血管トーヌス制御機構を解析することが可能である。これにより、伸展力の作用機序の全貌が明らかにすることによって、将来的には血管トーヌス自己調節機構を標的とした新しい薬剤の開発も期待できる。これらの薬物は、脳循環改善薬、高血圧治療薬、抗血管れん縮薬として期待される。<br />研究課題/領域番号:16790133, 研究期間(年度):2004 – 2005<br />出典:「伸展力を介した血管平滑筋トーヌスのカルシウム感受性制御」研究成果報告書 課題番号16790133(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16790133/)を加工して作成 続きを見る
2.

論文

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櫻田, 惣太郎 ; Sakurada, Sotarou
出版情報: 平成14(2002)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2002 Research Rroject Summary.  2001 – 2002  pp.1p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00061218
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br />興奮性アゴニストによる平滑筋収縮において、20kDミオシン軽鎖(MLC)のリン酸化は主要な役割を果たす。これは、1)細胞内Ca^<2+>の上昇によるミオシン軽鎖キナーゼの活性化、2)三量体G蛋白質G_ <12/13>、低分子量G蛋白質Rhoとその下流のRhoキナーゼを介した、ミオシンホスファターゼの抑制の両者を介する。本研究にて初めて、これら二つの情報伝達経路の間の連携、すなわちCa^<2+>依存的なRho活性化機構が存在することを見出した。60mM Kc1は受容体アゴニストであるノルアドレナリン(NA)とほぼ同等の大きさの持続的収縮とMLCリン酸化レベルの上昇を惹起した。Rhoキナーゼ阻害薬HA-1077、Y-27632はKC1による収縮とMLCリン酸化をNAと同程度に抑制した。KC1、NA刺激はともに濃度依存的に活性型Rho(GTP-Rho)量を増加させた。KC1による収縮とRho活性化は、外液Ca^<2+>除去、ジヒドロピリジンCa^<2+>チャネルブロッカーにより完全に抑制された。KC1による収縮とRho活性化は、チロシンキナーゼ抑制剤やカルモジュリン阻害剤、カルモジュリン依存性キナーゼ抑制剤で強く抑制された。また、NAによるRho活性化・収縮は外液Ca^<2+>除去かつカフェイン処理による細胞内Ca^<2+>ストアの枯渇操作により強く抑制された。以上の結果より、血管平滑筋においてCa^<2+>依存的なRho活性化機構の存在が明らかとなった。この機構は、Ca^<2+>-カルモジュリン-カルモシュリンキナーゼが関与したRho活性化気候の可能性が強い。また、生理的な受容体アゴニストによるRho活性化に関与していると考えられる。<br />研究課題/領域番号:13770021, 研究期間(年度):2001-2002<br />出典:「平滑筋緊張制御系Rho-Rhoキナーゼ-ミオシンホスファターゼの分子生理学的研究」研究成果報告書 課題番号13770021(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))( https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13770021/)を加工して作成 続きを見る