1.

論文

論文
正源寺, 美穂 ; Shogenji, Miho
出版情報: 平成19(2007)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2007 Research Project Summary.  2005 – 2007  pp.2p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060972
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br />【目的】本研究は、腰部負担軽減を考慮した要介護高齢者のおむつ交換技術の開発を目的としている。最終年度は、ベッドの高さ調整と2種類の作業姿勢活用による腰部負担の軽減効果を検証した。【方法】1.対象:被験 者は研究協力の得られた看護・介護職13名(平均年齢32.2±5.4歳,平均身長159.5±5cm,平均体重52.6±6.7kg)。要介護者モデルは寝たきり度C2を想定した看護大学院生1名(身長156cm,体重57.5kg)。2.測定方法:3次元動作解析、筋電図解析、主観的評価などの測定指標を用い、2種類のベッドの高さ(50cmと60cm)と作業姿勢(床面に両足を設置した姿勢とベッド上に片膝を乗せる姿勢)による腰部負担への軽減効果を検討した結果、以下の知見を得た。【結果】1.おむつ交換全工程では、ベッドの高さ50cmに比べ60cmで、上腕二頭筋%MVCが7.1%、体幹前傾角が19.5%、椎間板圧縮力が9.1%、腰部最大トルク比が3.8%と有意に減少し、腰部負担軽減が示された。2.おむつ交換各工程では、僧帽筋%MVC、上腕二頭筋%MVCに工程間の有意な差を認めた。上腕二頭筋%MVCは、「eズボンを上げる」が「bおむつを開く」、「cおむつを換える」、「dおむつを閉じる」に比べ有意に高く、腰部負担増加に影響した。3.おむつ交換全工程において、体幹前傾角は、身長差に関わらずベッドの高さ50cmに比べ60cmで腰部負担の有意な減少を認めた。一方、膝乗せ時の6動作において、体幹前傾角は、身長差に関わらずベッド50cm、膝乗せ姿勢、ベッド60cmの順に腰部負担の有意な軽減を認めた。以上より、腰部負担軽減を考慮したおむつ交換技術としてベッドの高さ調節や膝乗せ姿勢の活用が効果的であることが立証された。今後は繰り返しによる累積的負担を検証する研究の必要性が示唆された。<br />研究課題/領域番号:17791673, 研究期間(年度):2005 – 2007<br />出典:「腰部負担軽減を考慮した要介護高齢者のおむつ交換技術の開発」研究成果報告書 課題番号17791673(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17791673/)を加工して作成 続きを見る
2.

論文

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正源寺, 美穂 ; Shogenji, Miho
出版情報: 平成16(2004)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2004 Research Project Summary.  2003 – 2004  pp.1p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00061104
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br /><目的>昨年度は,高齢者モデル4人を連続しておむつ交換した結果,人数を重ねるごとに腰部前傾角度が減少し,所要時間が増加する変化が腰痛歴のある1名にみられた.今年度は,夜勤帯の連続したおむつ交換として1 0人を想定し,4人連続との違いについて検討した.<研究方法>1.対象:被験者は,研究協力の得られた高齢者のおむつ交換に熟練し,腰痛歴のある看護師.高齢者モデルは,研究に同意し寝たきりランクC2を想定した看護学生.2.方法:被験者は,通常用いる作業姿勢で高齢者モデルを10回連続しておむつ交換した.腰部前傾角度は,光ベルコム製関節角度測定センサー(DIANGLE)を用いて測定した.体幹前傾・膝屈曲角度は,デジタルビデオカメラを用いて撮影し,動作解析ソフト(Bless Pro)で解析した.主観的な反応として,1回ごとに負担の有無・部位・内容などを確認した.<結果>1.腰部前傾角度は,67.6度から62.5度と4人目までは平均角度が減少した.しかし徐々に増加して6人目68.4度をピークに再び減少し,8-10人目に約65度を維持した.2.体幹前傾角度は,53度から64.9度へとゆるやかに増加した.同様に膝屈曲角度も148度から168.2度へとゆるやかに増加した.3.主観的な反応として,1人目から腰部の痛み,4・5人目から背中に広がる痛み,8人目以降には下肢後面の痛みがみられた.その反面,「背中を伸ばせば楽になる」とし,終了後には,「腰は痛いけどまだやれる.座ったら楽になる」と述べた.<考察>今回を通じて,連続4人目以降10人目までのおむつ交換は,回数を重ねるごとに身体を起こし再び前傾姿勢を保つこと,また,膝関節や下腿の筋群に力を入れて腰部負担を軽減していると考えた.そのため,角度だけでなく,筋電図等の指標と一緒に捉える必要性が示唆された.<br />研究課題/領域番号:15791341, 研究期間(年度):2003 – 2004<br />出典:「高齢者施設におけるケアスタッフの夜勤帯の連続する排泄介助に伴う腰痛に関する研究」研究成果報告書 課題番号15791341(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15791341/)を加工して作成 続きを見る