1.

論文

論文
本多, 政夫
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  114  pp.7-11,  2005-05-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4483
概要: 金沢大学大学院医学研究科感染症病態学<br />総説
2.

論文

論文
利波, 紀久
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  114  pp.1-,  2005-05-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4485
概要: 金沢大学大学院医学系研究科バイオトレーサー診療学<br />一般
3.

論文

論文
島, 浩史
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.134-143,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4486
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳病態医学講座脳機能制御学<br />健常男性被験者14名を対象としてパターンリバーサル刺激に対する一次視覚誘発磁界反応(V1反応)を脳磁図で測定し,利き目ならびに加齢と,潜時,電流モーメントとの関連性 を検討した.50~60歳代(n=5)のV1反応の潜時は20歳代(n=4),および30~40歳代(n=5)に比し有意に延長した.また右手利きを左目利き群(n=6)と右目利き群(n=5)に分けた場合,鼻側下方1/4視野刺激による電流モーメントは左目利きでは左目刺激の反応が有意に強く,右目利きでは右目刺激の反応が強い傾向であった.一方,耳側下方1/4視野刺激による電流モーメントは左目利き,右目利きとも右目刺激の反応が強い傾向であった.健常人の眼優位性は後頭葉のV1反応の大脳皮質神経細胞活動に影響を及ぼす因子であることが示唆された<br />原著論文/比較研究 続きを見る
4.

論文

論文
小林, 永治
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.126-133,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4487
概要: 金沢大学大学院医学系研究科環境医科学専攻感染症制御学講座ウイルス感染症制御学<br />1996年~2001年にケニアで実施された「短期ジドブジン(ZDV)投与による母子感染予防コホート研究」でZDV投与群および非投与群におけるヒト免疫不全 ウイルス(HIV)母子感染例各々3組ずつの検体を用い,プロウイルスDNA中の逆転写酵素領域をPCR法にて増幅しジデオキシ法を用いて塩基配列を決定した.さらにZDV耐性をひきおこす既知のアミノ酸置換の有無を調べ,得られた塩基配列について近隣結合法により分子解析を行った.その結果,児のウイルスにはZDV耐性をひきおこす既知のアミノ酸置換は認めず,母親のウイルスクローンの一部にこのアミノ酸置換を認めたが,いずれも2次変異のみであった.短期ZDV投与でも母子感染が起こった原因はZDV耐性ウイルスが誘導され児へ感染したことによるものではないことが示唆された<br />原著論文/比較研究 続きを見る
5.

論文

論文
清水, 正樹
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.117-125,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4488
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管発生発達病態学<br />小児期腎臓疾患患者の腎組織におけるヘムオキシゲナーゼ(HO)-1 mRNAの発現様式を解析し,免疫染色によるHO-1蛋白発現や各種臨床データと比較してその臨床的意義を検討 した.対象はメサンギウム増殖性糸球体腎炎,尿細管間質腎炎など計94例,およびコントロールとしてHO-1欠損症例1例であった.in situ hybridization法による検討の結果,HO-1 mRNAは糸球体上皮細胞,ボウマン嚢上皮細胞,尿細管上皮細胞および浸潤マクロファージに発現し,尿細管上皮細胞では近位側より遠位側で強く発現していた.また,近位尿細管では,HO-1 mRNA発現とHO-1蛋白発現に相関を認めたが,遠位尿細管ではHO-1蛋白発現を恒常的に強く認めた一方,H0-1 mRNA発現レベルは症例により多様であり相関を認めなかった.H0-1 mRNA発現強度は蛋白尿の程度と明らかな相関を認めた.HO-1は糸球体性蛋白尿から各種上皮細胞を保護し,それぞれの部位で異なる働きを行い腎機能の維持に重要な役割を果たしている<br />原著論文/比較研究 続きを見る
6.

論文

論文
多久和, 典子
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.93-97,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4491
概要: 金沢大学大学院医学系研究科血管分子生理学<br />総説
7.

論文

論文
生水, 真紀夫
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.88-92,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4492
概要: 金沢大学医学系研究科分子移植学<br />総説
8.

論文

論文
京, 哲
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.82-87,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4493
概要: 金沢大学<br />総説
9.

論文

論文
藤村, 政樹
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.56-60,  2004-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4495
概要: 金沢大学大学院医学系研究科細胞移植学<br />総説
10.

論文

論文
佐々木, 素子 ; Sasaki, Motoko
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.61-65,  2004-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4494
概要: 金沢大学医学系研究科形態機能病理学<br />総説
11.

論文

論文
中村, 奈美
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.23-33,  2004-03-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4497
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管発生発達病態学<br />血管炎に伴う肺高血圧症(PH)3例,原発性肺高血圧症1例,心室中隔欠損症22例,非心疾患1例およびヘムオキシゲナーゼ(HO)-1欠損症1例を対象とし,肺組織HO-1産生の 特徴を検討した.肺組織におけるHO-1産生は日常的ストレスを反映し,組織の機能恒常性維持に重要であることが示唆された.また,ヒトのPHにおいては,肺胞マクロファージ由来HO/CO系がPHの病態形成に保護的に関与している可能性が示唆された.しかし,PHの成因によってHO-1発現の特徴が多様で,検討が必要であると考えられた<br />原著論文/比較研究 続きを見る
12.

論文

論文
茹, 飛
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.2-12,  2004-03-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4499
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻がん局所制御学<br />解剖実習体10体を用いて,胆嚢,幽門への神経分布形態及び肝神経叢との関係を実体顕微鏡下で微細解剖した.幽門への神経支配は幽門上部の神経枝と幽門後面・下部の神経枝とに分かれた. 幽門上部への神経支配は三つの経路を認めた.第一は肝枝が肝門近くで前肝神経叢に参入する経路,第二は肝胃間膜内を下降して右胃動脈に沿う神経に加入する経路,第三は迷走神経胃枝からの分枝が胃小彎に沿って下降し,右胃動脈に沿って走る神経に合流する経路であった.その他,幽門後部と下部では胃十二指腸動脈や右胃大網動脈・幽門下動脈に伴走する神経の参画を認めた.胆嚢への神経支配は,前肝神経叢そして後肝神経叢由来であることが判明した.前肝神経叢と後肝神経叢からの枝は胆嚢管の周囲に繋がり,胆嚢神経叢を形成して,胆嚢に分布した.また,胆嚢動脈に沿って胆嚢に分布する神経も確認した<br />原著論文 続きを見る
13.

論文

論文
井関, 基弘
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.119-,  2003-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4506
概要: 金沢大学大学院医学系研究科寄生虫感染症制御学<br />解説
14.

論文

論文
毛利, 久継
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.120-130,  2003-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4505
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻腫瘍統御学<br />自然発症慢性膵炎モデルであるWBN/Kobラット(WBN/Kobラット),ラット膵腺房由来AR4-21細胞,ヒト慢性膵炎組織を用い,慢性膵炎におけるケモカインの発現とその炎症・線 維化過程における病態生理学的意義を検討した.WBN/Kobラットでは,慢性膵炎は12週齢において組織学的に確認され,炎症のピークは12週齢,線維化のピークは16週齢であった.CINCと単球走化性タンパク質のmRNAは膵炎発症期の12週齢で強く誘導され,その後低下した.マクロファージ炎症蛋白は20週齢で再上昇傾向を示した以外,他のケモカインと同様の推移を示した.WBN/Kobラットに抗炎症薬IS-741を投与したところ,投与群では12週齢,および16週齢でみられたマイナスの所見が有意に抑制された.また,CINCをはじめとするケモカイン発現は,いずれも12週齢にて,非投与群と比較して明らかに低値であった.ラット慢性膵炎において,ケモカインの膵実質細胞における発現が細胞浸潤を助長して慢性膵炎の発症・進展に関与しており,ケモカインの作用を抑制する薬剤の投与が慢性膵炎の治療に有用である可能性が示唆された<br />原著論文 続きを見る
15.

論文

論文
見崎, 孝一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.140-150,  2003-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4503
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳機能制御学<br />髄芽腫24例の手術標本を対象に,Wntシグナル関連分子について,免疫組織化学的,および分子生物学的に解析した.γ-カテニンの細胞質/細胞膜陽性所見を9例(37%)に認め,陽性群は 陰性群より有意に予後良好であった.また,診察時に髄腔内播種を認めなかった症例も,播種を認めた症例より有意に予後良好であった.β-カテニンの細胞質/細胞膜陽性所見を19例(79%)に,cyclin D1,およびc-mycの核染色を6例(25%),21例(83%)に認めた.cyclin D1陽性群は,髄腔内播種の有無に関わらず,全例死亡した.弁別式PCRでは,c-myc,N-mycとも1例ずつ遺伝子増幅が検出された.両症例ともlarge cell/anaplastic typeで,c-myc増幅例は術後6ヵ月で腫瘍死したが,N-myc増幅例は術後10年以上生存した.髄芽腫の予後を予測し,治療を個別化する上で,γ-カテニンの免疫組織化学的検索は有用だと考えられ,cyclin D1の免疫組織化学的評価は予後を確定する指標となる可能性が示された<br />原著論文 続きを見る
16.

論文

論文
加藤, 広禄
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.151-159,  2003-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4502
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻細胞浸潤学<br />口腔扁平上皮癌の浸潤先進部におけるP53蛋白,p21蛋白,増殖細胞核抗原(PCNA)の発現を検討するために,治験前生検組織66症例を用いて免疫組織化学的検討を行った.P53蛋白陽 性細胞率(LI),PCNA-LI,p21-LIと原発部位,T分類,N分類,Stage分類との間に有意差は認められなかった.P53-LIとPCNA-LIは浸潤様式が高度になるにつれて増加していたが,p21-LIは減少していた.さらに,浸潤様式4D型のP53-LIは,各浸潤様式のP53-LIとの間に有意差が認められた.各蛋白の相関関係においては,P53-LIが高値の症例ではPCNA-LIも高値を示し,統計学的に相関が認められた.また,P53-LIが高値の症例ではp21-LIは低値を示した.所属リンパ節転移に転移を認めた症例では,P53-LIが有意に高値を示していた.P53-LIが25%以下の症例の5年生存率は,P53-LIが25%以上の症例と比べ,有意に高かった.P53は,口腔扁平上皮癌の増殖と浸潤に重要な役割を果たしていることが示唆された<br />原著論文/比較研究 続きを見る
17.

論文

論文
木谷, 知一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.169-177,  2003-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4500
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳情報病態学<br />パニック障害(PD)患者について,ベンゾジアゼピン(BZD)系薬剤未内服(未服薬PD群),およびBZD系薬剤内服中(服薬PD群)それぞれ18例の安静時,および光刺激中脳波を検討し た.安静時脳波では,健常成人18例と比べ,未服薬PD群のδ,θ,α2パワーの力が高値であった.部位的には,後頭部でα2パワーが高値であった.さらに,全般的なθパワー,および前側頭部でのδパワー高値がみられた.服薬PD群は,未服薬PD群と比べ,δ,およびθ帯域のパワーが低値であった.光刺激中脳波は,健常人と比べ,未服薬PD群では5Hzの光刺激に対応するθ帯域のパワーが高値であった.服薬PD群では,未服薬PD群と比べ,5Hzの光刺激に対応するθ帯域のパワーが低値であった.STAIの特定不安尺度と脳波パワー値の間に,未服薬PD群では有意な相関はなかった.しかし,服薬PD群では,安静時脳波におけるθ,α,β帯域パワー値,10Hzの光刺激に対応するα帯域,15Hzの光刺激に対応するβ帯域のパワー値で正の相関がみられた<br />原著論文/比較研究 続きを見る
18.

論文

論文
長澤, 達也
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.84-93,  2003-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4509
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳情報病態学<br />統合失調症における事象関連電位(ERP)の異常と脳機能との関連を明らかにするために,オドボール聴覚弁別課題時に誘発されるERPの異常と各種神経心理検査との関連性を検討した.統合失 調症患者24例(患者群)は,健常対照者39例(対照群)に比べ,ERPのN100,P300成分の振幅が低く,P200振幅は高かった.潜時についてはN200,およびP300で有意に延長していた.神経心理学的検査のうち,患者群のTrail making B test(TM-B),Wisconsin card sorting test(WCST),Wechsler memory scale(WMS)の倫理的記憶,連合学習,視覚再生は,健常群に比べ,有意に成績不良であった.言語流暢性課題は,両群に差はなかった.Pearsonの積率相関係数より,患者群のN100振幅の減少とP300潜時の延長がWCSTの成績不良と,P200振幅の増加がTM-Bの成績不良と,P300振幅の減少がWMSの連合学習と相関することが示された.統合失調症の背景に前頭葉-側頭葉機能結合不全の存在が示唆された<br />原著論文/比較研究 続きを見る
19.

論文

論文
黒川, 清
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.68-70,  2003-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4511
概要: 東海大学医学部<br />解説
20.

論文

論文
藤井, 浩之
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.2-10,  2003-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4518
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管分子遺伝学<br />経皮的冠動脈形成術(PCI)により酸化ストレスが増大するか否かについて血漿中酸化低比重リボ蛋白(LDL)値を指標に検討し,更に他の血清脂質と血漿莱中酸化LDLとの関連性につい て検討した.酸化LDLの上昇を規定する因子は中性脂肪とHDLコレステロールで,酸化LDLの増加は中性脂肪と正の相関,HDLコレステロールとは負の相関を示した.PCIにより血漿中酸化LDLの有意な上昇が認められ,ヒトにおける心筋虚血再灌流は酸化ストレスを増大させることが示唆された.又,HDLコレステロールは虚血・再灌流時の酸化ストレスに対して防御的に作用し,逆に中性脂肪は酸化ストレスの増大に関与している可能性が考えられた<br />原著論文/比較研究 続きを見る
21.

論文

論文
畑中, 幸子
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.11-18,  2003-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4517
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻感覚運動病態学<br />様々な嗅覚レベルを有する176例の被験者に対し,アリナミン注入前後の誘起電位振幅を比較し,増大率(IR)を評価した.嗅感のある群ならびに疼痛を感じた群でIRは有意に上昇した.更 に嗅感,血管痛有無のパターンにより4群に分けて検討したところ自覚的に嗅感,血管痛共にない群(A)では刺激後に静脈性嗅覚誘起電位(IVOP)は増加せず,嘆感或いは血管痛のいずれかが認められた群(B,C)では刺激後IVOPの軽度な上昇を認め,両者とも自覚のあった群(D)ではIVOPは著明に増加し,IRは2以上の高値を示した.又,4群間ではB群C群間を除いていずれも有意差が認められた.IVOPの発生には嗅感が深く関与しているが,アリナミンによる血管痛も影響していると考えられた.現段階では,血管痛のない症例に対しIVOPは有効と考えられた<br />原著論文/比較研究 続きを見る
22.

論文

論文
廣田, 雄一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.50-63,  2003-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4513
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳機能制御学<br />髄膜腫82例を対象にゴナドトロピン放出ホルモン受容体(GnRH-R)及びゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)の発現を免疫組織化学法とRT-PCR法を用いて検討し,同時にプロゲス テロン受容体(PgR),エストロゲン受容体(ER)と増殖能の指標であるKi-67の免疫組織化学的検討及び臨床病理学的事項との相関についても併せて検討した.髄膜腫におけるGnRH-Rの機能を評価するため,髄膜腫6例を細胞培養し,GnRHのアゴニスト及びアンタゴニスト投与による細胞増殖解析を行った.多くの髄膜腫はGnRH-Rを発現し,GnRHが細胞増殖の調節因子の一つとして働いており,一部に自巳分泌機構が存在することが示唆された<br />原著論文 続きを見る
23.

論文

論文
渡邉, 卓也
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.337-347,  2002-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4520
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳機能制御学<br />神経膠芽腫における染色体12番長腕12q22-23のヘテロ接合性の喪失(LOH)とApaf-1の不活化を検討した.対象は,神経膠芽腫33例で染色体12q22-23LOHとApaf -1発現の関与,p53遺伝子異常およびEGFR遺伝子増幅との関係を検討した.33例中14例(42%)にLOHを認め,14例中Apaf-1 mRNAの低発現は9例(69%),Apaf-1陰性反応は12例(86%)で,染色体12q22-23LOHとApaf-1 mRNAおよび蛋白の低発現は有意に相関した.p53遺伝子変異は13例(39%),EGFR遺伝子増幅は8例(24%)に認め,両者は互いに相容れない関係で,染色体12q22-23LOHと両者に相関関係はなかった.p53,EGFRいずれの遺伝子異常も有さず染色体12q22-23のアレル情報が得られた9例中6例(67%)にLOHを認め,LOHまたはp53遺伝子異常のいずれかを有するものは23例(70%)に上った.本疾患では「p53-Apaf-1」アポトーシス経路の破綻が考えられた<br />原著論文 続きを見る
24.

論文

論文
児玉, 典央
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.326-336,  2002-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4521
概要: 金沢大学大学院医学系研究科環境医科学専攻環境生態医学<br />Kodama, Norio<br />好酸球性白血病細胞EoL-1におけるミエロペルオキシダーゼ(MPO)によるチロシンニトロ化能を解析した.方法は,EoL-1細胞を酪酸添加培 養し好酸球様細胞に分化誘導した.Eol-1細胞中のニトロチロシンを検出し,それぞれの過酸化水素および亜硝酸イオン存在下の遊離チロシンのニトロ化を測定した.EoL-1細胞は酪酸誘導で増殖阻害を受け,培養9日目に好酸球顆粒の形成を認めた.ペルオキシダーゼ活性は酪酸誘導3日目より認め,培養期間に伴い増加したが,この活性はシアンにより抑制された.酪酸誘導EoL-1細胞は過酸化水素および亜硝酸イオンの濃度依存的にチロシンのニトロ化能を有し,好中球の6倍,好酸球と同等の強さであった.酪酸誘導EoL-1細胞ではEPOではなく,MPOが誘導された.酪酸誘導の有無に関わらずEoL-1細胞ではPMA刺激でスーパーオキシドならびにNADPHオキシダーゼは検出されず,好酸球とは異なり注意が必要と思われた<br />原著論文 続きを見る
25.

論文

論文
広瀬, 達城
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.208-217,  2002-01-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4531
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻細胞移植学<br />安定期の気管支喘息患者25名(男16名,女9名,平均53±4歳)を対象に,誘発喀痰中TXB2およびロイコトリエン(LT)C4濃度を測定し,これらと気道過敏性,呼吸機能および喀痰中 炎症細胞との関係を検討した.喀痰中のTXB2濃度とLTC4濃度はELISA法により測定した.喀痰中の炎症細胞分画は塗抹標本を作成し,ギムザ染色を施して算定した.喀痰中TXB2濃度はPC20-FEV1と有意な負の相関を認めたが,努力肺活量(FVC)および一秒量(FEV1)との相関は認めなかった.一方,喀痰中LTC4濃度はFVC,FEV1,PC20-FEV1のいずれとも有意な相関を認めなかった.喀痰中好酸球比率も又,FVC,FEV1,PC20-FEV1のいずれとも有意な相関を認めなかった.以上より,TXA2は気管支喘息の気道過敏性亢進に関与している可能性が示唆された.又,症状の安定している気管支喘息患者の気道過敏性亢進における気道の好酸球とLTC4の関与は否定的と考えられた<br />原著論文 続きを見る
26.

論文

論文
杉森, 端三
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.267-279,  2002-01-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4526
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻機能再建学<br />コンピューター支援設計技術CAD/CAMにより作成した大腿骨立体モデルを用いて三次元的近位髄腔占拠率の測定及び有限要素解析を行い.日本人変形性股関節症(OA)大腿骨に対する人工関 節ステムの適合性および力学的影響について検討した.その結果,CTデータの正確性の検討によりCTから作成した大腿骨立体モデルは実物の大腿骨との髄腔形状誤差が0.1mm別後と非常に小さく高い精度で一致しており,日本人OA大腿骨に対するステムの適合性を検討するモデルとして極めて有用であると考えられた.三次元的近位髄腔占拠率は,平均でtype A群76.4%,type B群57.2%,type C群60.0%であり,type Aとtype B群,type A群とtype C群で各々有意差を認め,正常と同一形態のtype A群の大腿骨形態解析をもとに作成した標準ステムは,type B群とtype C群の大腿骨には適合しないことが証明された<br />原著論文 続きを見る
27.

論文

論文
宮田, 就弘
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.114-120,  2002-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4539
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻細胞浸潤学<br />自己分泌型運動促進因子(AMF)によって促進される癌細胞の運動能と,ヒト口腔扁平上皮癌の浸潤の関連について検討した.対象は口腔扁平上皮癌一次症例の治療前組織65症例で,AMFに対 する免疫組織化学的染色を行った.その結果,AMFは癌細胞にのみ発現を認め,発現強度は強陽性14例,弱陽性21例,陰性30例であった.AMFの発現は,stage分類,T分類,癌浸潤様式,所属リンパ節転移の有無と有意に相関していた.Kaplan-Meier法による累積生存率は,AMF陰性例の5年生存率は陽性例より有意に高かった.以上よりAMFは口腔扁平上皮癌の浸潤,転移,予後と密接に関連していると考えられた<br />原著論文 続きを見る
28.

論文

論文
須藤, 嘉子
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.121-129,  2002-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4538
概要: 金沢大学大学院医学系研究科がん医科学専攻形態機能病理学<br />原発性胆汁性肝硬変(PBC)肝355例を用い,PBCに出現する肉芽腫病変の病理学的意義について,病理学的,免疫組織学的,分子生物学的に検討した.類上皮肉芽腫は障害胆管周囲や門 脈域に多く認め,出現頻度は胆管・門脈域の炎症の程度と密接に相関していた.類上皮肉芽腫の周囲にはオステオポンチン陽性単核細胞,S-100陽性の樹枝状細胞を認め,肉芽腫部と周囲にHLA-DR,CD1d,オステオポンチンの発現を認めた.肉芽腫部の菌種の分子生物学的同定の結果,P.acnes,Bacillus,Pseudomonasなどの腸内細菌由来の遺伝子を高率に検出し,P.acnesは全例から検出したことより,P.acnesが肉芽腫形成および胆管障害に関連する可能性を示唆した<br />原著論文 続きを見る
29.

論文

論文
浅野, 昭道
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.130-141,  2002-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4537
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管分子遺伝学<br />日本人2型糖尿病患者で,35歳以下発症で三世代または二世代かつ同胞に家族歴を有する患者30名(1群)と35歳以下発症で家族歴が1群の用件を満たさない患者33名(2群),36歳 以降発症で家族歴が1群と同じ患者15名(3群)を対象に,肝細胞核因子(HNF)-1α遺伝子変異と新しい変異の有無を検索し,さらに,変異蛋白を機能解析し変異保有者の臨床像と比較検討した.15歳以下発症者8名のうち2名にHNF-1α遺伝子変異を検出した.1家系4名に新しくHNF-1α遺伝子Thr433Ile変異を検出し,変異蛋白の機能解析よりドミナントネガティブ変異であると判断した.この家系の検討より,若年発症成人型糖尿病第3型患者の臨床像は,他の糖尿病遺伝因子に修飾される可能性があることを示唆した.1家系2名にHNF-1α遺伝子Pro291fsinsC変異を検出したが,発端者のインスリン分泌障害の進行は緩徐で,今までの報告と異なる臨床像であった<br />原著論文/比較研究 続きを見る
30.

論文

論文
岳, 麗杰
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.142-151,  2002-06-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4536
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管発生発達病態学<br />急性リンパ性白血病(ALL)37名,急性骨髄性白血病(AML)10名,非ホジキンリンパ腫(HHL)5名と正常対照169名からのヒトのシチジンデアミナーゼ(HCDA)cDN Aを,直接シークエンスして一塩基変異多型(SNP)を同定し,機能を検討した.SNPの機能は酵母遺伝子発現システムを用い,酵母の増殖抑制法により,原型HCDAと変異HCDA導入酵母株シトシンアラビノシド(ara-C)に対する感受性を測定した.HCDA遺伝子の翻訳領域に同定されたSNPはA79C,G208A,T435Cで,疾患との関連は認めなかった.SNP G208は,HCDAの酵素活性領域に存在し種属間で良く保存されているAlaを,Thrに置換(A70T)した.変異導入酵母株HCDA-70Tの脱アミノ活性は,酵母への変異HCDA-208A遺伝子導入により有意に低下し,ara-Cへの感受性が高まった<br />原著論文 続きを見る
31.

論文

論文
野路, 善博
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.2-19,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4548
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />日本人(北陸地方)弾性線維性仮性黄色腫症(PXE)患者6名とその家族を対象に,ATP-binding cassette transporter C6(ABCC6)遺伝子変異をPCR-一本鎖構成体多型法,直接 塩基配列決定法,変異アリル特異的制限酵素切断法を用いて検討した.遺伝子検索の結果,R1221C,R1357W,Q378X,2542delG見出した.R1221C,R1357Wは報告がなく,新しい変異と考えられた.日本人PEX患者では,Q378X,2542delG変異の頻度が高い可能性が示唆された.白人患者で頻度の高いとされるR1141X,ABCC6del23-29は検出されず,人種による遺伝子異常の様式の違いが考えられた.Q378Xには偽遺伝子からの遺伝子変換が関与がしていると考えられるが,白人での報告と比較して頻度が高い可能性があり,日本人のPEX発症の共通変異として関与している可能性が示唆された.遺伝子型と表現型の関連については,明らかなものは発見されなかった<br />原著論文/症例報告 続きを見る
32.

論文

論文
野末, 剛
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.20-34,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4546
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />脳腱黄色腫(CTX)症例2例(症例1:65歳男.症例2:67歳男)を対象に,シトクロムP-450(CYP)27遺伝子解析を,PCR-一本鎖構成体多型法,直接塩基配列決定法,変異アリル特異的制限酵素切断法を用 いて検索した.症例1ではCPY27遺伝子のエクソン2の104番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Glnに対応する配列CAGへと変化する変異R104Qを検出した.この変異はこれまで報告のない,新変異であった.又,症例1からはCPY27遺伝子のエクソン8の441番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Glnに対応する配列CAGへと変化する変異R441Qを検出した.よって,本症例はR104Q変異とR441Q変異の複合型ヘテロ接合体であることが判明した.症例2ではCPY27遺伝子のエクソン8の441番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Trpに対応する配列TGGへと変化する変異R441Wを検出した.本症に対するケノデオキシコール酸による治療効果を検討したところ,検査所見の改善以前に,中枢神経系の機能改善をもたらす可能性が示唆された<br />原著論文/症例報告 続きを見る
33.

論文

論文
武藤, 寿生
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.35-43,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4549
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />日本人慢性腎不全患者254例(男156例,女98例)を対象に,潜在的ファブリー病の頻度,その遺伝子変異,臨床病型を検討した.その結果,血漿中,白血球中にα-ガラクトシターゼA活性の低下を8例に認めた.うち2 例にα-ガラクトシターゼA遺伝子のエクソン部位に異常A156T,V339Eを見出した.うち1例は古典的ファブリー病であり,他方は腎障害のみを示す亜型ファブリー病であった.V339Eはこれまで報告がなく,突然変異であった.女性例の中には,ヘテロ接合体のファブリー病患者を認めなかった.ファブリー病は慢性腎不全患者の中に潜んでいることがあり,特に原因不明の腎不全の場合,注意を要する.腎障害のみを示す亜型ファブリー病の頻度は従来考えられていたよりも多い可能性がある.α-ガラクトシターゼA活性が低値であったが,遺伝子異常を認めなかった症例は測定時に阻害物質が存在した可能性や,遺伝子プロモーター部位等,遺伝子発現因子の異常が想定された<br />原著論文 続きを見る
34.

論文

論文
丸川, 浩平
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.44-53,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4545
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />脳室内神経細胞腫(CN)6例,胚芽異形成性神経上皮腫(DNT)2例,乏突起膠腫(OL)7例,混合性腫瘍(OA)4例に対し,免疫組織化学的,電子顕微鏡学的検討に加え,第1,19染色体ヘテロ接合性消失(LOH) ,p53遺伝子変異を解析した.又,それらのデータを基に,形態学的に確定できなかった大脳実質腫瘍2例に対し,遺伝学的解析を行った.OL,OAでは,LOH 1p,19qが高頻度に認められたが,p53遺伝子変異は比較的稀であった.CN,DNTでは,LOH 1p,19q,p53遺伝子変異はどれも検出されず,遺伝学的にはOL,OAとは異なる腫瘍と考えられた.病理組織学的に鑑別が困難であった症例の確定診断に,遺伝学的解析は有用であった.OLには化学療法が特異的に奏効する為,腫瘍の鑑別,予後判定,治療法の選択に,遺伝学的解析は極めて重要である<br />原著論文 続きを見る
35.

論文

論文
佐藤, 広隆
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.66-73,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4551
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />アラジール症候群(AGS)家系におけるjaggeld 1遺伝子の解析と臨床病型を検討した.AGS家系の発端者に,これまで報告されていない変異2556insGTGCを見出した.同変異によって,早期終始コドンが 生成され,疾患起因性と考えられた.同一の変異は,発端者の母親と兄にも認められた.同一変異を有していても,発端者,母親,兄の臨床病型は著しく異なっていた.本家系では,比較的頻度が低いと考えられている腎病変が顕著であった<br />原著論文/症例報告 続きを見る
36.

論文

論文
市村, 昇悦
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.327-338,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4541
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />末梢血単球による選択的ヘムオキシゲナーゼ(HO)-1産生とその機能的意義について検討した.材料は,健常成人のヘパリン加末梢静脈血より単球,リンパ球を分離した.単球のみが種々のストレス刺激に反応してHO-1を 産生した.リンパ球では,高濃度のヘムでも細胞傷害はほとんど誘導されず,HO活性をSnPPの添加で抑制しても変化はなかった.単球では,ヘム曝露で濃度依存性に細胞傷害が誘導され,SnPP添加でより著明に増強し,単球表面抗原のうちCD36,CD11b,CD14,CD16の発現が抑制された.ヘム刺激後の単球では,IgGによりオプソニン化した赤血球の貪食が抑制され,HO-1産生が亢進した.これは,単球が強いヘム感受性を有し,ヘムによる細胞傷害抑制のため選択的なHO-1産生機能を持ち,この機能傷害により細胞傷害や細胞表面抗原の発現低下を伴う貪食機能障害が惹起されることを示している.以上より,単球/貪食細胞機能障害が,HO-1欠損症で観察された複雑な臨床症状発現に強く関与していると考えられた<br />原著論文 続きを見る
37.

論文

論文
伊藤, 英樹
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.348-359,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4561
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />Brugada症候群の臨床的特徴と心筋Naチャネル遺伝子に関して分子遺伝学的に検討した.対象は,北陸地方のBrugada症候群患者40例(男性37例,女性3例・平均年齢50歳)であった.心室細動あるいは失神 発作を17%に認め,発作性心房細動は25%と高率で,不整脈事象では14例中13例が夜間から早朝に発生し,発生直後のSTは13例中10例で前後の心電図に比し上昇していた.SCN5A遺伝子変異の検討では,1症例でエクソン7の282番目のアミノ酸ArgをコードするコドンCGCがHisをコードするCACへと変化する変異Arg282His,6症例でエクソン12の568番目のアミノ酸HisをコードするCACがArgをコードするCGCへと変化する変異His568Arg,2症例でエクソン18の1090番目のアミノ酸ProをコードするCCGがLeuをコードするCTGへと変化する変異Pro1090Leu,5症例でエクソン20の1193番目のアミノ酸ArgをコードするCGGがGlnをコードするCAGへと変化する変異Arg1193Glnを検出した.これらはすべてドメインを結ぶ細胞内ループ上の変異で遺伝子多型であった<br />原著論文 続きを見る
38.

論文

論文
村瀬, 裕子
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.360-369,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4557
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />インスリン抵抗性症候群および2型糖尿病患者におけるLMNA遺伝子変異について検討した.対象は,黒色表皮症を伴ったインスリン抵抗性男性患者8名(平均年齢20.8歳),男性2型糖尿病患者164名(平均年齢48. 4歳)および男性非糖尿病対照者171名(平均年齢53.9歳)で,末梢白血球より分離した高分子DNAを用いた.インスリン抵抗性患者で,エクソン10の1908番目の塩基がCからTへ変異する一塩基変異多型のみが3名に認められた.変異型ホモ(1908T/T)のラミンAおよびラミンCのmRNAレベルでの明らかな異常は認められなかった.1908CtoTの変異型群の頻度は,非糖尿病群に比し糖尿病群で有意に高値であった.1908CtoTの変異型群では,1908C/C群に比し血清総コレステロール,血清中性脂肪,空腹時インスリン値,HOMAが有意に高値で,HDL-Cが有意に低値であった.以上より,LMNA 1908CtoT遺伝子多型は日本人男性においてインスリン抵抗性を介して糖尿病や脂質代謝異常に関連している可能性が考えられた<br />原著論文 続きを見る
39.

論文

論文
安藤, 佳奈子
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.370-380,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4555
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />ヒト水晶体における新規蛍光物質の同定について検討した.材料は老人性白内障核で,褐色白内障核(褐色核)と非褐色核に分けて比較した.蛍光物質の3HK-Glc,キヌレニン,DHKN-Glcの含有量は両者間で有意差 はなかったが,未同定の蛍光物質(Fl-Glc)が褐色核で著明に増加していた.非褐色核由来の低分子分画を長期静置すると未知の蛍光物質(Fl-X)が著明に増加した.HPLCによるFl-GlcとFl-Xの比較では,異なる二つの条件下で両者の保持時間は一致し,両者の蛍光ピークはβ-グルコシダーゼ処理で消失し,両者は同一物質であると結論された.質量分析ではFl-XのMWが367で,そのアグリコンのMWは205と推定され,Fl-XのアグリコンのHPLC上の保持時間はキサンツレン酸(MW205)のそれと一致し,Fl-X(=Fl-Glc)はキサンツレン酸のβ-グルコシドであると推論した.また,3HK-GlcにPLPを添加し長期静置すると,Fl-Glcと同一保持時間の蛍光物質が著増することより,非酵素的に生成されるものと考えられた<br />原著論文 続きを見る
40.

論文

論文
田川, 考作
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.381-389,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4553
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />ヒト網膜電図(ERG)における暗所閾値電位(STR)について検討した.対象は,健康な男性4名(22~32歳)で,明順応後の暗順応経過中の早期の陰性波とSTRの特徴を比較した.60分間の暗順応後では,-5.8 logの刺激光強度でSTRが出現し,-4.1logから暗所視系b(bs)波が出現した.5分間の明順応後に暗順応を開始し,一定の刺激光強度下では,暗順応開始後10分程で陰性波が出現し,それはSTRに酷似していた.暗順応開始10分後から刺激光強度を変化させると,-4.4logで陰性波が出現し,-3.4logでbs波が現れた.陰性波の閾値はbs波の閾値より低く,陰性波とbs波の閾値の関係はSTRとbs波の閾値の関係と類似していた.青色と赤色刺激光に対する閾値の対数の差と,明順応後の陰性波の青色と赤色刺激光に対する閾値の対数の差は近似していた.STRは杆体系応答であり,明順応後の陰性波も杆体系応答であった.以上より,陰性波はSTRであり,本STR記録方法によりSTRの臨床応用が可能と考えられた<br />原著論文 続きを見る
41.

論文

論文
櫻田, 規全
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.390-403,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4558
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />角膜上皮細胞におけるKチャンネルのアラキドン酸による調節について検討した.対象は,ウシ角膜とヒト角膜で,角膜上皮細胞を単離した.ウシ角膜上皮細胞には,極性に乏しい球状細胞と極性を有する円柱状細胞の2種類と, 2種類のK電流が認められた.一つは,不活性化K電流で,膜電位開口型Kチャンネルのそれに類似し,円柱状細胞に多く発現した.一つは,不活性化しないK電流で,ウサギ角膜上皮の大コンダクタンスK電流に相同の持続型K電流で,このK電流はアラキドン酸により著明に増大した.アラキドン酸代謝の基質にならない脂肪酸も同様に作用し,アラキドン酸は直接Kチャンネルに作用すると考えられた.アラキドン酸や脂肪酸は,不活性化K電流には抑制的に作用した.ヒト角膜上皮細胞では不活性化電流は認めず,アラキドン酸,脂肪酸により増大した電流は+10mVより陽性で強い整流作用を示し,ジルチアゼムには阻害されなかった.100μMアラキドン酸は,ジルチアゼム感受性のK電流を増大させ,ヒト角膜上皮細胞でも持続型K電流が発現すると考えられた<br />原著論文 続きを見る
42.

論文

論文
岩瀬, 剛
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.404-417,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4554
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />老人性白内障手術後経過における手術起因性角膜乱視および残余屈折異常について検討した.対象は,乱視6.0ミリ切開群61眼(平均年齢78.8歳),乱視3.8ミリ切開群116眼(平均年齢74.3歳),乱視3.0ミ リ切開群228眼(平均年齢73.7歳)であった.白内障術後のすべての期間において,切開幅が小さくなるほど手術起因性角膜乱視が少なかった.3.0ミリ切開群と3.8ミリ切開群の両群とも視軸切開縁間距離と手術起因性角膜乱視の間に有意な相関は認めなかった.白内障術後の残余球面屈折誤差は,4種類の眼内レンズ(IOL)すべてで経時的に近視化を示し,AQ110NVでは他のIOLに比し有意に強く近視化された.前房深度は,2種類のIOL(AQ110NV,824C)で経時的に浅くなり,術後3ヵ月目ではAQ110NVが824Cに比し有意に浅かった.以上より,無縫合白内障手術では切開の長さとIOLの種類を選択することにより,残余屈折異常の軽減が可能になり,さらに術前の屈折異常を補正することも可能であると考えられた<br />原著論文 続きを見る
43.

論文

論文
高桜, 大輔
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.210-226,  2001-08-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4568
概要: 金沢大学医系研究がん医科<br />SSRO施行患者42名84側に対して自覚症状による麻痺の有無についての問診と三叉神経感覚誘発電位(TSEP)測定を術前,術後に行い得られた波形を検討した.その中で2点識別域(TPD)検査を施行した18名3 6側を対象に,その回復時期,TSEP波形測定可能時期,自覚症状の回復時期の3者を比較検討した.その中の10名20側を対象に,術中TSEPを施行し電気生理学的検討を行い,術後のCT撮影が施行できた21名42側を対象に,下顎管周囲骨硬化部内側から下顎枝遠位骨片分分割面迄の距離を測定し,その距離を接近距離とし,接近距離と知覚神経麻痺との関連性を検討した.その結果,TSEP波形測定可能時期の方が自覚症状による麻痺の回復時期より有意に早かった.SSRO施行によるオトガイ領域の知覚神経麻痺は,術中の各段階ごとに生じており,中でも分割面と下顎管の位置に強い関連があることが示された<br />原著論文 続きを見る
44.

論文

論文
江本, 従道
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.227-242,  2001-08-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4563
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />北陸地方在住の異なる168家系のHCM発端者について,心筋βMHC遺伝子異常の頻度,種類,遺伝子変異と表現型の関係について検討した.患者末梢血白血球より高分子DNAを抽出し,心筋βMHC遺伝子のエクソン3か らエクソン24迄の領域についてPCRによりDNA断片を増幅した.その後,PCR一本鎖コンフォメーション多型法および直接塩基配列決定法により遺伝子変異を同定し,PCR制限酵素切断多型法を用いて遺伝子変異の確認を行った.HCM発端者168名における検討で,7種類の心筋βミオシン重鎖遺伝子変異を見出し,この内4種類は新変異であった.北陸地方の肥大型心筋症における心筋βミオシン重鎖遺伝子変異の頻度は6.0%であった.βMHC遺伝子変異における臨床病型には,荷電変化の有無よりも遺伝子変異の存在する機能部位が深く関わっている可能性が示唆された<br />原著論文 続きを見る
45.

論文

論文
佐伯, 隆広
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.252-262,  2001-08-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4564
概要: 金沢大学医系研究がん医科<br />LPNIRの星状神経節照射が致死性心室性不整脈の新しい非観血的治療法になるか否かを明らかにする為,左右星状神経節照射の心電図所見および心拍変動に及ぼす影響を検討した.その結果,若年女性群では左右星状神経節 照射いずれにおいても心電図諸指標に明らかな変化はなかったが,中年女性群では右側照射によりRR間隔は延長し,左側照射によりQT間隔,QTc間隔は短縮し,QTd,QTcdは著明に減少した.中年女性を対象とした心拍変動への影響でも右側星状神経節照射によりRR間隔は延長し,LF/HFは低下した.LPNIRの左側星状神経節照射により,心拍変動諸指標に変化はなく,照射局所の軽度の熱感がみられるのみで,ホルネル症候群を含め明らかな合併症はなかった.以上から,LPNIRの星状神経節照射は非侵襲的に心臓交感神経機能の亢進状態を正常化させることが予測された<br />原著論文 続きを見る
46.

論文

論文
篠崎, 法彦
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.263-272,  2001-08-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4567
概要: 金沢大学医系研究がん医科<br />ヒトにおいて喫煙と交感神経の関係におよぼす動脈圧受容器機能の影響を明らかにする為,中・高年冠動脈疾患患者14名と若年健常者10名を対象に喫煙による血行動態,交感神経活動の変化を検討した.疾患群の動脈圧受容 器機能は,健常群に比較して有意に低下していた.両群とも喫煙により血漿ニコチン濃度は有意に上昇した.健常群においては,これ迄の報告と同様に喫煙後に動脈圧,心拍数,FVRは有意に上昇し,FBF,MSNAは有意に低下した.疾患群においては,喫煙後に動脈圧,心拍数,FVRは有意に上昇し,FBFは有意に低下したが,健常群とは異なり,MSNAは喫煙後に有意に増加した.BRSと喫煙によるBR,BIの変化率との間には,有意な負の相関関係がみられた.以上より喫煙による中枢からの交感神経活動の流出は,直接の交感神経刺激作用と血圧上昇による動脈圧受容器を介した交感神経抑制作用により規定され,動脈圧受容器機能が正常な若年健常者ではMSNAの抑制が,一方,動脈圧受容器機能に障害のある冠動脈疾患患者ではMSNAの亢進が起こることが示唆された<br />原著論文 続きを見る
47.

論文

論文
岡島, 正樹
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.159-170,  2001-04-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4575
概要: 金沢大学医第1内科<br />若年非喫煙男8名,喫煙男8名を対象として,能動喫煙に伴う酸化ストレスが血管内皮機能に及ぼす影響について検討した.喫煙者では上腕動脈血管径(BAD)の増加率が有意に低下しており,尿中8-ヒドロキシデオキシグアノシ ン(OHdG)が有意に高値であった.更に,尿中8-OHdGはアセチルコリン投与による前腕血流量とBADの増加率と有意な相関関係を示した.以上より,若年常習喫煙者では,生体酸化ストレスが高く,酸化ストレスと内皮依存性血管拡張反応の障害に有意な関連が見られた<br />原著論文 続きを見る
48.

論文

論文
後藤, 善則
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.191-198,  2001-04-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4576
概要: 金沢大学医小児科<br />小児血液腫瘍患者37例,正常対照83例を対象として,ジヒドロ葉酸還元酵素(DEFR)遺伝子の一塩基変異多型(SNP)を同定した.DHRF遺伝子3'UTRに721TtoAと829CtoTの二つのSNPが同定された. 829C/C,829C/T,829T/Tは患者と対照とで頻度に有意差を認めなかった.829T/Tでは829C/C及び829C/Tに比して,有意にDHFRのRNA発現量が増加していた.小児血液腫瘍患者に治療として,メトトレキサートを投与した際に認められた関連副作用の重症度を評価したが,SNPと副作用の重症度に相関を認めなかった<br />原著論文 続きを見る
49.

論文

論文
坂井, 宣彦
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.2-15,  2001-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4584
概要: 金沢大学医第1内科<br />ヒト半月体形成性腎炎の発症・進展における,p38MAPKリン酸化を介した活性型NF-κB及びMIP-1a発現の意義と,ラット実験半月体形成性腎炎モデルにおけるp38MAPKリン酸化抑制効果を検討した.その結果, ヒト半月体形成性腎炎において免疫組織学的にp-p38MAPK及び活性型NF-κB発現を糸球体半月体形成細胞細胞核に確認した.更にその他の実験により半月体形成性腎炎の発症・進展にp38MAPKリン酸化を介した活性型NF-κB及びMIP-1a発現の重要性が示され,加えてp38MAPKリン酸化制御が半月体形成性腎炎の新しい治療標的分子となり得ることが示唆された<br />原著論文 続きを見る
50.

論文

論文
大坪, 公士郎
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.52-64,  2001-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4581
概要: 金沢大学がん研究所<br />60例のヒト膵癌組織材料を用い,免疫組織学的検討よりp16蛋白の発現を検討し,DNAを用いたホモ接合性欠失,変異,メチル化等のp16遺伝子異常を検索した.その結果,ヒト膵癌60例のp16の異常は,蛋白発現レベル で38例,遺伝子レベルで11例にみられた.変異レベルでp16の変異がみられた9症例の内訳は,エクソン1が2例,エクソン2が7例であった.又,メチル化は2例でみられた.遺伝子レベルの異常の有無では占拠部位,組織型,臨床病期に有意差はみとめなかったが,p16遺伝子異常群は正常群に比し,腫瘍径が大きく,術後6ヵ月以内に死亡した者が多かった.以上よりp16を有する膵癌は悪性度が高く,予後不良予測マーカーとなり得ることを示す<br />原著論文 続きを見る
51.

論文

論文
明, さおり
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.87-95,  2001-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4578
概要: 金沢大学医第3内科<br />髓膜腫の腫瘍化における酸化ストレスの役割を解明する為に,腫瘍抑制蛋白質マーリンとカルパインの相関についてU251MG細胞と髓膜腫細胞を用いて検索した.その結果,両細胞において酸化ストレスによるμ-カルパインの活 性化とマーリンの分解を認めた.又,両者において酸化ストレス後にカルパインの内在性阻害蛋白質であるカルパスタチンの分解がみられ,Z-LLal処理により,マーリン及びカルパスタチンの分解抑制がみられた.又,蛍光免疫細胞化学染色により,正常マーリンと酸化ストレス後のμ-カルパインは共に形式膜で強く発現,ストレス後,マーリンは形質質から細胞質や核膜へ移動していた.これらのことから腫瘍発生の一因としてマーリンの過剰分解を推察した<br />原著論文 続きを見る
52.

論文

論文
安田, 敏彦
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.96-105,  2001-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4583
概要: 金沢大学医第2内科<br />男性DCM患者連続50症例を対象に末梢血リンパ球よりゲノムDNAを抽出し,マルチプレックスPCR法によってジストロフィン遺伝子異常を検索同定した.全例に心エコー図検査を施行し冠動脈疾患を除外した結果,ジストロフ ィン遺伝子異常は4例(8名)に認められ,エクソン45-48の欠失2例,45-51,48-52の欠失がそれぞれ1例であった.遺伝子異常例では,平均44歳で他のDCM症例の平均60歳に比し若年であり,3例にDCMや若年突然死の家族歴を有していた.平均血清CPK値は670IU/Iで平均107IU/Iに比し高値であった.又,全ての症例に心臓刺激伝導障害を認めた.心エコー図検索所見は他のDCM症例と差異を認めなかった<br />原著論文 続きを見る