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図書 |
石飛昌光 [ほか] 著
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論文 |
高須, 昌子 ; Takasu, Masako
概要:
金沢大学理工研究域<br />障害物のある環境での粒子やポリマーの拡散は、生体内での物質伝達やガンの転移とも関係していて、重要な問題である。我々は、ヒアルロン酸溶液中の拡散に関するMasudaらの実験に着目する。ヒアルロン酸中の等方的粒子お
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よびポリマーの拡散を、ブラウニアンダイナミクスの手法で研究した。長距離拡散が短距離拡散に比べて、拡散定数が小さくなるという実験結果をシミュレーションで再現することができた。さらに、拡散定数は温度上昇に伴い増加するが、一定温度で反転することがわかった。ヒアルロン酸を固定した場合は、この拡散定数の反転は見られない。拡散定数の反転は、ヒアルロン酸が高温で運動が活発になり、拡散粒子の運動を阻害するためである。実験ではヒアルロン酸の存在により拡散定数は30%程度減少する。一方、シミュレーションでは90%の減少である。これは2つの要因が考えられる。第1に、実際のヒアルロン酸よりも太い鎖のモデルを使っている。これはヒアルロン酸の影響が大きい領域を意図的に選んでいるためである。第2に、実際の系では網目がランダムに分布しているが、シミュレーションでは規則的な構造の場合を扱っている。ランダムな場合は、網目のスケールにゆらぎがあり、大きくあいた所を拡散していくので、拡散定数は大きめになる。ランダムな場合の計算は今後の課題である。ポリマーの拡散の場合は、慣性半径により運動に違いが見られる。即ち、慣性半径が大きい場合は軸方向に運動しやすいが、慣性半径が小さく丸まった傾向にある時は、ヒアルロン酸の網目にひっかかり、拡散しにくい。さらに、流れがある場合の拡散はゲル電気泳動とも関連していて興味深い。ポリマーが形状を変えながら動いていく様子を現在計算中である。<br />研究課題/領域番号:14045268, 研究期間(年度):2002 – 2003<br />出典:「障害物のある環境でのポリマー系のシミュレーションと生体への応用」研究成果報告書 課題番号14045268(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14045268/)を加工して作成
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3.
論文 |
高須, 昌子 ; Takasu, Masako
概要:
金沢大学理工研究域<br />多孔質媒質中のヘリウムの超流動転移は、媒質の乱れによりその臨界的振舞いを乱される。そのモデルとして、ランダムボゾンハバードモデルを用いて、量子モンテカルロ法によって、超流動密度を計算した。本研究では、同モデルの
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基底状態の相図に注目し、また次元依存性について、量子モンテカルロ・シミュレーションにより考察を行なっている。従来行なわれていない2次元系グランドカノニカル・アンサンブルを用い、より現実的な考察を可能としている。次元依存性についての結果から、基底状態において、低次元系ほど乱れによるポーズ粒子の局在化が、起こり易い事を定量的に示した。また、ソフトコアボゾン系についてのループアルゴリズムの開発、その効率の評価も行なった。同アルゴリズムは、臨界緩和等に影響されずモンテカルロ・サンプリングが達成されるという特徴を持つが、ソフトコアボゾン系についてはその対称性により、現在まで適用が困難であるとされてきた。本研究では、同アルゴリズムの有益な特徴を失う事なく、ソフトコアボゾン系でのシミュレーションを可能としている。これにより今後、ソフトコアボゾン系と同様な困難を伴う他の多くの系について、同方法の適用・拡張の可能性が示された。<br />研究課題/領域番号:11166224, 研究期間(年度):1999<br />出典:「量子モンテカルロ法と量子セルオートマトンによるトンネル効果の研究」研究成果報告書 課題番号11166224(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11166224/)を加工して作成
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4.
論文 |
高須, 昌子 ; Takasu, Msasko
概要:
金沢大学理工研究域<br />平成10年度は、量子トンネル現象に関して、以下の2つのテーマの研究を行なった。1)ランダム媒質中のヘリウムの超流動転移2)水素の拡散セル・オートマトンを用いた計算1。 ランダム媒質中のヘリウムの超流動移転aer
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ogelなどのランダムな媒質中にヘリウムを入れた場合の性質が興味を集めている。我々は、2次元ランダムハバードモデルを用いて、この現象を研究した。その結果、1次元系と比較して、ボーズガラスになりにくいことがわかった。計算結果より、壁の高さがかなり高い場合でも、壁と垂直な方向の超流動成分が残ることがわかる。これは量子効果のためである。また1方向に溝がある場合には、超流動成分は溝の深さの非単調な関数であることがわかる。2。 水素の拡散の量子セルオートマトンによる計算量子モンテカルロ法で時間依存の現象を計算する場合、符号によるキャンセルが問題になってくる。このような問題を回避する1つの可能性として、我々は、量子セルオートマトンの方法を用いた。この手法は、ある時間ステップでの波動関数の動きを最近接のセルに限るという近似をしている。我々は、パラジウム中の水素の拡散の温度依存性に関して、実験結果と定性的に一致する結果を得た。但し、近似の方法などの課題もあり、今後の検討が必要である。<br />研究課題/領域番号:10120213, 研究期間(年度):1998<br />出典:「超流動ヘリウムの相転移とトンネル現象の研究」研究成果報告書 課題番号10120213(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10120213/)を加工して作成
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