1.

論文

論文
本多, 政夫 ; 金子, 周一 ; Honda, Masao ; Kaneko, Shuichi
出版情報: 日本内科学会雑誌 = The Journal of the Japanese Society of Internal Medicine.  97  pp.82-91,  2008-01-10.  日本内科学会 = The Japanese Society of Internal Medicine
URL: http://hdl.handle.net/2297/36657
概要: 我が国の肝細胞癌は慢性肝炎,それも肝硬変のような進行した肝病変を発生母地とすることが大半であり,その成因の90%がウイルス性慢性肝炎である.ウイルス学的には全く異なるB型肝炎ウイルス(HBV)及びC型肝炎ウイルス(HCV)は同じように慢性肝 炎·肝硬変,更には肝細胞癌を引き起こす.病理学的には両肝炎の差異は認め難いものの,cDNAマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析による分子生物学的手法により両肝炎に起こる細胞内情報伝達機構の違いが明らかとなった.B型及びC型慢性肝炎から肝発癌への臨床像も多数症例の経験より明らかになっている.慢性肝炎から肝発癌へ至る分子機序を明らかにすることによって,肝疾患治療の新たなストラテジーの構築が可能になる. 続きを見る
2.

論文

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中沼, 安二
出版情報: 日本内科学会雑誌 = The Journal of the Japanese Society of Internal Medicine.  84  pp.183-187,  1995-01-01.  The Japanese Society of Internal Medicine = 日本内科学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/36524
概要: II. 薬物性肝障害の病理<br />薬物性肝障害の病理をウイルス性肝障害との差異の観点から,以下の3群に分け述べた.ウイルス性肝障害と区別困難なもの(急性薬物性肝炎,慢性薬物性肝炎+肝硬変,肝細胞のスリガラス変化),ウイルス性肝障害とやや 異なるもの(胆汁うっ滞肝炎,肝実質の帯状の打ち抜き状の壊死,類上皮細胞肉芽腫など),ウイルス性肝障害とは異なるもの(純胆汁うっ滞,脂肪沈着等の物質沈着症,非アルコール性脂肪性肝炎,慢性肝内胆汁うっ滞など)である.肝生検での薬物性肝障害の病理診断は,種々の臨床的所見,全身状態,さらに先行する肝疾患の有無を考慮し,総合的になされるべきと考えられる.また,薬物性肝障害はありとあらゆる肝病変を呈し得るとされており,常に薬物性肝障害の可能性を念頭において,肝生検所見を取り,また病理診断を行う必要がある. 続きを見る