1.

論文

論文
野路, 善博
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.2-19,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4548
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />日本人(北陸地方)弾性線維性仮性黄色腫症(PXE)患者6名とその家族を対象に,ATP-binding cassette transporter C6(ABCC6)遺伝子変異をPCR-一本鎖構成体多型法,直接 塩基配列決定法,変異アリル特異的制限酵素切断法を用いて検討した.遺伝子検索の結果,R1221C,R1357W,Q378X,2542delG見出した.R1221C,R1357Wは報告がなく,新しい変異と考えられた.日本人PEX患者では,Q378X,2542delG変異の頻度が高い可能性が示唆された.白人患者で頻度の高いとされるR1141X,ABCC6del23-29は検出されず,人種による遺伝子異常の様式の違いが考えられた.Q378Xには偽遺伝子からの遺伝子変換が関与がしていると考えられるが,白人での報告と比較して頻度が高い可能性があり,日本人のPEX発症の共通変異として関与している可能性が示唆された.遺伝子型と表現型の関連については,明らかなものは発見されなかった<br />原著論文/症例報告 続きを見る
2.

論文

論文
野末, 剛
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.20-34,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4546
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />脳腱黄色腫(CTX)症例2例(症例1:65歳男.症例2:67歳男)を対象に,シトクロムP-450(CYP)27遺伝子解析を,PCR-一本鎖構成体多型法,直接塩基配列決定法,変異アリル特異的制限酵素切断法を用 いて検索した.症例1ではCPY27遺伝子のエクソン2の104番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Glnに対応する配列CAGへと変化する変異R104Qを検出した.この変異はこれまで報告のない,新変異であった.又,症例1からはCPY27遺伝子のエクソン8の441番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Glnに対応する配列CAGへと変化する変異R441Qを検出した.よって,本症例はR104Q変異とR441Q変異の複合型ヘテロ接合体であることが判明した.症例2ではCPY27遺伝子のエクソン8の441番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Trpに対応する配列TGGへと変化する変異R441Wを検出した.本症に対するケノデオキシコール酸による治療効果を検討したところ,検査所見の改善以前に,中枢神経系の機能改善をもたらす可能性が示唆された<br />原著論文/症例報告 続きを見る
3.

論文

論文
武藤, 寿生
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.35-43,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4549
概要: 金沢大学医系研究循環医<br />日本人慢性腎不全患者254例(男156例,女98例)を対象に,潜在的ファブリー病の頻度,その遺伝子変異,臨床病型を検討した.その結果,血漿中,白血球中にα-ガラクトシターゼA活性の低下を8例に認めた.うち2 例にα-ガラクトシターゼA遺伝子のエクソン部位に異常A156T,V339Eを見出した.うち1例は古典的ファブリー病であり,他方は腎障害のみを示す亜型ファブリー病であった.V339Eはこれまで報告がなく,突然変異であった.女性例の中には,ヘテロ接合体のファブリー病患者を認めなかった.ファブリー病は慢性腎不全患者の中に潜んでいることがあり,特に原因不明の腎不全の場合,注意を要する.腎障害のみを示す亜型ファブリー病の頻度は従来考えられていたよりも多い可能性がある.α-ガラクトシターゼA活性が低値であったが,遺伝子異常を認めなかった症例は測定時に阻害物質が存在した可能性や,遺伝子プロモーター部位等,遺伝子発現因子の異常が想定された<br />原著論文 続きを見る