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1.
論文 |
王, 珏奇
概要:
本稿の目的は、映画ポスターのキャッチフレーズを異なる言語間で対照するための枠組みを提案することにある。 そのために、これまでになされてきたキャッチフレーズの言語学的研究と語用論的研究を取り上げ、批判的に検討した。その結果、キャッチフレーズの
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言語学的研究は主に修辞や構文の観点から、語用論的研究の多くは認知言語学、談話分析、関連性理論の観点から分析されていることがわかった。また、映画のキャッチフレーズを取り上げた研究は極めて少ないことが確認された。先行研究の問題点として、ジャンルを同じくする商品の異なる言語によるキャッチフレーズの比較はなされているが、同じ商品に対する異なる言語のキャッチフレーズの対照分析はほとんどなされていな いことが指摘できる。これは、比較の等価性という点で問題があると言わざるをえない。また、データ収集は体系的な方法で行われているとは言えず、恣意性が認められる。先行研究に関するこのような検討結果を踏まえ、今後のキャッチフレーズの言語学的研究として、同一映画の異なる言語によるキャッチフレーズを対象に比較し、言語間の異同を分析する方向を提案した。具体的には、比較の等価性を確保するために、同じ英米映画の日本版ポスターのキャッチフレーズと中国版ポスターのキャッチフレーズを分析対象とする計画を提示した。また、体系的な比較が可能になるよう、映画のジャンル分け、年間映画興行収入ランキングトップテンといった観点からデー タを集める方法を提案した。このようにして、対応する映画ポスターのキャッチフレーズを対照分析することにより、対照されるそれぞれの言語における好まれる表現や内容を明らかにすることができると主張した。
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2.
論文 |
林, 佐和子
概要:
近年のグロ ーバル化の進行は著しく、 私たちの日常には異文化が溢れている。 言語文化・文字文化においても顕著であり、 この影響を受けて様々な伝統的文 化は変化している。 その例として、 文字文化の影響による「自然な目の動き」が存在し、 それ
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は日本語話者と英語話者とで異なるという(熊倉, 1990)。 この目の動きの文化、 視覚文化も文明開化により統一性が失われてきていると熊倉は論じている。 本研究では、 この視覚文化に着目し、 グロ ーバル化以前と現代とでは日本語話者の視覚文化と英語話者の視覚文化には実際に変化が起きているのかをデータを用いて考察し、 どのように変化したか、 それを形作った言語 文化にはどのような変化が起きているかを明らかにする。 また、 日英のデータの比較により変化の原因は何であるかを考察した。 調査の対象として、 言語圏によって変更されることが多く各言語話者の好みを反映している視覚表現である「映画ポスター」を用いた。
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3.
論文 |
林, 佐和子
概要:
映画ポスターは、 映画の内容を伝え、 鑑賞者を惹きつけるための重要な宣伝手段である。 人々の心をつかむ魅力的なポスター、好まれるポスターはその国々によって違うようだ。 海外の映画が日本で公開されるとき、 そのポスターやタイトルはその国の人々
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がより興味を持つように日 本人好みに変更される。 それは逆に日本の映画が海外へ輸出されるときも同様である。 では、 その[好み」は何に起因しているのだろうか。 本研究では、 日本語らしい日本語、 英語らしい英語があるように、 邦画らしい邦画ポスター、洋画(アメリカ映画)らしい洋画ポスターがあるのではないかという仮説を立てた。 この仮説を検証するために日英の映画ポス ーを比較し、 認知言語学の観点からその特徴を分析する。
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