1.

論文

論文
渡邉, 卓也
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.337-347,  2002-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4520
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳機能制御学<br />神経膠芽腫における染色体12番長腕12q22-23のヘテロ接合性の喪失(LOH)とApaf-1の不活化を検討した.対象は,神経膠芽腫33例で染色体12q22-23LOHとApaf -1発現の関与,p53遺伝子異常およびEGFR遺伝子増幅との関係を検討した.33例中14例(42%)にLOHを認め,14例中Apaf-1 mRNAの低発現は9例(69%),Apaf-1陰性反応は12例(86%)で,染色体12q22-23LOHとApaf-1 mRNAおよび蛋白の低発現は有意に相関した.p53遺伝子変異は13例(39%),EGFR遺伝子増幅は8例(24%)に認め,両者は互いに相容れない関係で,染色体12q22-23LOHと両者に相関関係はなかった.p53,EGFRいずれの遺伝子異常も有さず染色体12q22-23のアレル情報が得られた9例中6例(67%)にLOHを認め,LOHまたはp53遺伝子異常のいずれかを有するものは23例(70%)に上った.本疾患では「p53-Apaf-1」アポトーシス経路の破綻が考えられた<br />原著論文 続きを見る
2.

論文

論文
丸川, 浩平
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  111  pp.44-53,  2002-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4545
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />脳室内神経細胞腫(CN)6例,胚芽異形成性神経上皮腫(DNT)2例,乏突起膠腫(OL)7例,混合性腫瘍(OA)4例に対し,免疫組織化学的,電子顕微鏡学的検討に加え,第1,19染色体ヘテロ接合性消失(LOH) ,p53遺伝子変異を解析した.又,それらのデータを基に,形態学的に確定できなかった大脳実質腫瘍2例に対し,遺伝学的解析を行った.OL,OAでは,LOH 1p,19qが高頻度に認められたが,p53遺伝子変異は比較的稀であった.CN,DNTでは,LOH 1p,19q,p53遺伝子変異はどれも検出されず,遺伝学的にはOL,OAとは異なる腫瘍と考えられた.病理組織学的に鑑別が困難であった症例の確定診断に,遺伝学的解析は有用であった.OLには化学療法が特異的に奏効する為,腫瘍の鑑別,予後判定,治療法の選択に,遺伝学的解析は極めて重要である<br />原著論文 続きを見る