1.

論文

論文
北川, 育秀 ; 越田, 潔 ; 島村, 正喜 ; 宮崎, 公臣 ; 中嶋, 和喜 ; 竹田, 康男 ; 溝上, 敦 ; 並木, 幹夫
出版情報: 泌尿器外科 = Japanese journal of urological surgery.  26  pp.1207-1209,  2013-08-01.  医学図書出版
URL: http://hdl.handle.net/2297/40628
概要: 本邦においては市町村による前立腺がん検診が広く行われているが, 検診結果は年度毎に報告されるのが一般的であり, 個人の検診受診状況については不明であることが多い. 今回, 個人別の検診受診状況について経年的に検討した. 金沢市において200 0年から2011年の12年間で, 19,620人に対し延べ59,019回の検診が施行された. 平均受診回数は3.01回, 中央値は2回であった. 経過中に422人が前立腺癌と診断された. 初回検診陰性者中, 10,846人がその後も検診を受診し, 69人が癌と診断された. 初回PSA値が0~2.0ng/mlの間ではPSA値の値に従ってその後の癌発見率が上昇した. 検診での経過観察は, その後の癌診断に有用であると考えられた. 「はじめに」現在, 本邦においては市町村による集団検診に付随した形での前立腺がん検診が広く行われている. 健康な一般住民に対して毎年行われる集団検診は, スクリーニングの暴露率を高める効果がある一方, 癌の可能性が低い受診者にとって不必要な検診が複数回行われるという非効率な側面を併せ持っている. 続きを見る
2.

論文

論文
北川, 育秀 ; 小堀, 善友 ; 溝上, 敦 ; 中嶋, 和喜 ; 竹田, 康男 ; 並木, 幹夫
出版情報: 泌尿器外科 = Japanese journal of urological surgery.  22  pp.991-993,  2009-08-01.  医学図書出版
URL: http://hdl.handle.net/2297/40314
概要: 前立腺癌患者においてはfree/totalPSA比(f/t比)が低いと報告されているが前立腺検診で実践的に利用された例は少ない. 金沢市において2000~2006年の7年間で延べ32,787人に対し検診が施行され, 249人が前立腺癌と診断 された. その間, PSA2.1~10.0ng/mlの範囲でf/t比0.23以上の受診者を2次検診から除外した結果, 1次検診受診者中の癌発見率に変化がなかったにもかかわらず, 要2次検診率は有意に低下し, 2次検診受診者に対する癌発見率は有意に上昇した. f/t比をcut off値として使用することが1次検診の効率化に貢献したと考えられた. 「はじめに」現在, 本邦における前立腺がん検診としてはPSA単独検診が一般的である. 1987年のStamyらの報告1)以来, 欧米ではPSAのcut off値を4.0ng/mlとした検討が多く2), 本邦においても同様に設定している1次検診が多くを占めている. ただし, PSA値4.0ng/ml以下の前立腺癌患者の存在が否定できず3), 低PSA値で発見される前立腺癌はおおむね早期癌で根治が期待できると考えられ, 特に長期間の平均余命が見込まれる50~60歳代の男性において低PSA値で前立腺癌を発見することは非常に有意義なことと考えられる. 続きを見る