1.

論文

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東, 朋美 ; Higashi, Tomomi
出版情報: 平成24(2012)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究成果報告書 = 2012 Fiscal Year Final Research Report.  2010-2012  pp.4p.-,  2013-05-15.  金沢大学医薬保健研究域医学系
URL: http://hdl.handle.net/2297/00050975
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br />多種の臓器癌(胃癌、卵巣癌、子宮癌、大腸癌)の細胞株を用いて、LTBP-1の発現抑制と、LTBP-1L、LTBP-1S の強制発現による機能変化を解析した結果、全ての細胞株において顕著な変化は認められ なかった。一方、 臨床組織検体における、LTBP-1L、LTBP-1S共通抗体による発現解析の結果では、胃癌の悪性度との関連が認められた(p < 0.01)。 従って、同蛋白は癌診断や治療の標的候補となりうることが示唆された。しかし、LTBP-1L、LTBP-1Sそれぞれの機能解明にはさらなる解析が必要である。<br />Knockdown of LTBP-1L or LTBP-1S in cancer cell lines including stomach cancer, ovarian cancer, uterine cancer, colorectal cancer, had no remarkable change in cell shape, cell growth and cell invasion activity. Forced expression of LTBP-1L or LTBP-1S also showed no remarkable effect on cancer cell lines. On the other hand, there was correlation between LTBP-1 expression and cancer - stroma relationship of stomach cancer by immunohistochemical analysis in clinical samples (p < 0.01). Thus, it was suggested that LTBP-1 can be a candidate of the diagnostic marker and the target of medical treatment. However, further studies were required to determine the LTBP-1L and LTBP-1S function.<br />研究課題/領域番号:22790542, 研究期間(年度):2010-2012 続きを見る
2.

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東, 朋美 ; Higashi, Tomomi
出版情報: 平成21(2009)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究成果報告書 = 2009 Fiscal Year Final Research Report.  2008-2009  pp.4p.-,  2010-05-01.  金沢大学医薬保健研究域医学系
URL: http://hdl.handle.net/2297/00050976
概要: 癌の分子レベルでの予防をめざして、癌で高発現しているTGF-β1 結合蛋白質 LTBP-1L (Latent TGF-β1 binding protein-1L)の働きと分子マーカーとしての有用性を検討した。培養細胞株での機能解析と、臨床症 例での蛋白発現と臨床データの関連解析の結果、LTBP-1L 蛋白は細胞増殖能の活性化を通じて、癌の発生や進行に寄与する可能性が示唆された。<br />Latent transforming growth factor (TGF)-β binding protein-1 (LTBP-1) play important roles in the secretion and activation of TGF-β. In this study, to clarify the role of LTBP-1L protein in carcinoma cell, we performed in vitro functional analysis and clinical data analysis. Our results indicate that the LTBP-1L protein can contribute to tumor initiation and progression through the induction of cell growth activity. And we indicated the possibility of the LTBP-1L protein as cancer molecular marker. 続きを見る
3.

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東, 朋美 ; Higashi, Tomomi
出版情報: 平成19(2007)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2007 Research Project Summary.  2006 – 2007  pp.2p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060952
概要: 金沢大学附属病院<br />卵巣癌は近年増加しているが,リスクファクターとなる生活習慣や環境要因が特定されず,早期発見も難しいため悪性化しやすい癌として知られる。代表者らは卵巣癌で高発現しているLTBP-1L(Latent TGF-β Bi nding Protein-1L)に着目して解析を進めてきた(Higashi T, et. al.2001)。昨年度までに,LTBP-1L遺伝子のプロモーター配列上に新規の一塩基多型(SNP)を発見し,遺伝子型が転写因子Sp1との結合力に影響し,LTBP-1L蛋白の発現量に有意な差が生じること,さらに特定のSNPの存在が癌症例の術後生存率の低下と相関することを明らかにした(Higashi T, et. al.2006)。本年度は癌細胞で発現したLTBP-1L蛋白の役割と作用機序を明らかにするために, まず卵巣癌培養細胞株JHOM-1において, RNA干渉によるLTBP-1Lの発現抑制を試みた。LTBP-1LのsiRNAを3種類設計し,種々の導入条件をリポフェクション法により検討した結果,LTBP-1L mRNA発現を90%抑制する条件を見い出した。そしてWST-1を用いたアッセイにより,LTBP-1L遺伝子の発現を抑制すると,細胞増殖と生存能が減少することがわかった。したがって,癌細胞で高発現しているLTBP-1Lは,細胞増殖能の活性化を通じて,癌の悪性化に寄与している可能性が示唆された。そこで次にLTBP-1L cDNAの全長を含む4287bpをpIRESneo3ベクター(clontech)に組み込み,細胞でLTBP-1Lを強制発現させるための発現ベクターを構築した。今後この発現ベクターを用いた強制発現実験とRNAi干渉による発現抑制実験により,LTBP-1L機能解析を進めていく必要がある。<br />研究課題/領域番号:18790377, 研究期間(年度):2006 – 2007<br />出典:「卵巣癌に特異的に発現する蛋白の発現調節解析と悪性化・予後への作用機序の解明」研究成果報告書 課題番号18790377(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18790377/)を加工して作成 続きを見る
4.

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東, 朋美 ; Higashi, Tomomi
出版情報: 平成17(2005)年度 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究概要 = 2005 Research Project Summary.  2003 – 2005  pp.2p.-,  2016-04-21. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00061084
概要: 金沢大学医薬保健研究域医学系<br />卵巣癌などの早期発見が難しい癌は悪性化しやすく,予防や早期診断に有効な指標も確立していない。我々は近年増加している卵巣癌において,良性腫瘍と比べて悪性卵巣癌で発現量が増加または減少する遺伝子を検出し, 卵巣癌特異的にTGF-B1(Transforming Growth Factor-β1)と,その結合蛋白LTBP-1L(Latent TGF-β Binding Protein-1L)が過剰に発現していることを見い出してきた。そこで本課題ではLTBP-1Lの過剰発現を引き起こすメカニズムの解析と,卵巣癌の悪性度との相関についての解析を行った。昨年度までに,癌で過剰発現するLTBP-1Lの活性化機構には転写レベルでの制御が最も重要であり,LTBP-1Lゲノムプロモーター領域に見い出した2ケ所の遺伝子多型(SNPs)が発現上昇に深く関与することを明らかにした。これは,この領域に結合する転写因子との結合力が高まるためであり,実際に活性が強い遺伝子型プロモーターには転写因子が多く結合していることをつきとめた。本年度は多くの卵巣癌臨床症例において遺伝子型を調べ,遺伝子型ごとのLTBP-1L蛋白発現量を比較すると共に臨床データとの関与を解析した。その結果,転写活性が高い遺伝子型症例では蛋白の発現量も高く,さらに興味深いことに他の遺伝子型症例に比べて生存率が有意に低いことが明らかになった(T Higashi et al. J Mol.Diagn. in press)。一方,癌症例と健常者で比較すると遺伝子頻度に有意な差がなかったため,この多型は卵巣癌のかかりやすさには影響せず,多型によるLTBP-1L蛋白の過剰発現が,癌の進行に関与していると考えられた。今後,悪性化のリスクファクターとしてのLTBP-1L蛋白の寄与を明らかにすることにより,LTBP-1Lを標的とした新たな診断や治療法の可能性について検討していく必要がある。<br />研究課題/領域番号:15790283, 研究期間(年度):2003 – 2005<br />出典:「卵巣癌の微細環境決定因子としてのTGF-β1結合蛋白と悪性度の評価」研究成果報告書 課題番号15790283(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15790283/)を加工して作成 続きを見る