1.

論文

論文
中沼, 安二 ; 原田, 憲一 ; 木村, 康 ; 佐藤, 保則 ; 佐々木, 素子 ; 池田, 博子
出版情報: 消化器外科 = Gastroenterological surgery.  32(11)  pp.1715-1725,  2009-10-01.  へるす出版
URL: http://hdl.handle.net/2297/35201
概要: 胆道癌の病理(肉眼像と組織像)を、『胆道癌取扱い規約』に従い、胆道癌を中心に解説した。胆道癌、とくに肝門部癌の分類と位置づけを述べた。現在、胆道癌の患者は世界的に増加傾向にあり、また外科的切除が唯一の根治的治療法であることから、手術に関連し た病理情報が患者の予後の推定、治療法の開発、手術法の改善に重要である。また、胆道癌の予後良好群の設定とその解析、さらには胆道癌の前癌病変の解析も今後の課題と思われる。 続きを見る
2.

論文

論文
中沼, 安二 ; 原田, 憲一 ; 木村, 康 ; 佐藤, 保則 ; 佐々木, 素子 ; 池田, 博子
出版情報: 胆と膵 = The Biliary tract & pancreas.  31  pp.185-192,  2010-01-01.  医学図書出版
URL: http://hdl.handle.net/2297/39994
概要: 肝内結石症に合併する肝内胆管癌の実態と発癌機序を病理学的に検討した. 肝内結石症の全国調査で, 約5.5%の症例で胆管癌の合併をみる. また, 長期経過観察で, 肝内結石症の約7%は肝内胆管癌を合併し, 肝内結石症は肝内胆管癌のハイリスク疾 患の1つである. その発癌過程で, 平坦型と乳頭型の2種類の前癌病変, 早期癌病変が知られている. 平坦型異型病変は顕微鏡レベルで同定され, 胆管上皮層内異型病変(biliary intraepithelial neoplasm:BilIN)と呼ばれ, その異型度により3段階に分類出来る. 乳頭型異型病変は, 胆管内乳頭状腫瘍(intraductal papillary neoplasm of bile duct:IPNB)と呼ばれ, その異型度により2種類に分類され, IPNB1は境界病変あるいは良性病変であり, IPNB2はin situ癌である. この多段階発癌に関連して, 遺伝子, 分子異常が指摘されている. これら前癌病変, 早期病変の理解と把握は, 肝内結石症に合併する肝内胆管癌の早期診断, 早期治療に重要である. 続きを見る
3.

論文

論文
中沼, 安二 ; 原田, 憲一 ; 佐々木, 素子 ; 佐藤, 保則 ; 池田, 博子
出版情報: 胆と膵 = The Biliary tract & pancreas.  31  pp.379-386,  2010-01-01.  医学図書出版
URL: http://hdl.handle.net/2297/39993
概要: 「要約」胆道癌は, 代表的な難治性の悪性腫瘍であり, 現在, 早期発見と外科的切除が唯一の根治治療法とされている. 胆道癌の治療や予後の改善には胆道癌の生物学的あるいは分子生物学的特性を理解する必要がある. 現在, 胆道癌の発生, 進展には 多くの分子が関与することが知られている. 癌抑制遺伝子であるp16 INK4aは胆道癌の進展とともに発現が低下し, ポリコーム蛋白であるEZH2は逆に発現亢進を示す. また, 胆道癌は慢性胆道障害に関連して発生する症例があり, 慢性炎症部や胆道癌先進部, さらに胆道癌細胞自身で産生される炎症性サイトカイン, 特にTNFα, IL6が胆道癌内に発現するCOX2, PGE2およびMMP9などの重要な内因性腫瘍促進因子として, 胆道癌の発生・進展に関連している. 今後, これら分子とその作用機序を標的とした有効な化学療法や分子標的治療等の補助療法の開発が望まれる. 続きを見る
4.

論文

論文
松原, 崇史 ; 小坂, 一斗 ; 蒲田, 敏文 ; 松井, 修 ; 小林, 聡 ; 北川, 裕久 ; 太田, 哲生 ; 大坪, 公士郎 ; 北村, 星子 ; 池田, 博子 ; 中沼, 安二
出版情報: 胆と膵 = The Biliary tract & pancreas.  34  pp.403-412,  2013-05-01.  医学図書出版
URL: http://hdl.handle.net/2297/40467
概要: 症例は60歳代男性. 既往歴に胆嚢摘出術あり(40歳時, 胆石症). 今回, 前医にて肝機能障害が指摘され, 総胆管腫瘍が疑われたため, 精査加療目的に当院紹介受診となった. 血液生化学検査では肝胆道系酵素の上昇を認める以外, 特記事項なく , 腫瘍マーカーにも異常は認めなかった. 腹部超音波検査では肝外胆管・肝内胆管の高度拡張を認め, 上~中部胆管では内腔に突出する乳頭状腫瘤を認めた. CTでは総胆管の紡錘状の拡張および胆管壁の肥厚を認め, 内腔に乳頭状に突出する比較的淡い造影効果を呈する腫瘍を認めた. MRIではT2強調像, MRCPにおいて上~中部胆管に不整な欠損像を認めた. 内視鏡的に乳頭腫大を認め, 胆道造影では肝内胆管~下部胆管の拡張を, 上部から中部胆管には不整な造影欠損域を認めた. 乳頭切開術を施行したところ粘液の流出を認めた. 胆汁細胞診ではnegative, 胆道生検では類円形の核と粘液を有する明るい胞体を有した細胞の乳頭状増殖を認めた. 続きを見る