1.

論文

論文
疋島, 一徳
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.551-568,  1996-08-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9231
概要: 金沢大学 医 第1外科<br />原発性肺癌215例を対象に,術前化学療法の投与法別に3治療群に分け,抗Fasモノクローナル抗体を用い,Fas抗原の発現率を検討した. 1)術前無治療群のFas抗原発現率は46.3%, BAI群61.1%, IT群70%と術前化学療法群が有意に高率であった.Fas抗原発現量を表すCYTOADに関しても,術前無治療群0.259±0.051, BAI群0.280±0.059, IT群0.300±0.052と有意差で術前化学療法群が高値を示した. 2)Fas抗原はBAI群において,制癌剤の投与薬剤数が増すごとに発現率が高くなる傾向を示し,CYTOADは1剤群0.251±0.042, 2剤(及び3剤)群0.296±0.056, 4剤群0.304±0.073で多剤投与が有意に高値を示した.IT群では,投与回数に比例し,Fas抗原の高率,CYTOADが高値となる傾向を認めた. 3)術前無治療群と異なり,術前化学療法群(BAI群とIT群)のFas抗原陽性例はFas抗原陰性例より有意に予後が良好であった 続きを見る
2.

論文

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金平, 永二 ; 森, 明弘 ; 疋島, 一徳 ; 中村, 寿彦 ; 宮崎, 誠示 ; 大村, 健二 ; 渡辺, 洋宇
出版情報: 日本消化器外科学会雑誌.  27  pp.97-101,  1994-01-01.  日本消化器外科学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/3974
概要: 金沢大学医学部附属病院外科<br />われわれは本邦ではじめての腹腔鏡下Taylor法迷走神経切離術(後幹切離+胃小彎前壁漿膜筋層切開)を施行したので報告する.  患者は19歳の男性で,14か月にわたリプロトンポンプ・インヒビターまたはH2 ブロッカーを含む抗潰瘍薬による治療を継続したが,十二指腸潰瘍の再発を繰り返したため,迷走神経切離術の適応と考え手術を施行した.  上腹部に挿入した5本のトラカールから腹腔内の操作を行った.まず食道裂孔部で迷走神経後幹を切離した.次に小彎線から1.5~2 cm離れた胃前壁で,crow's footの口側枝からHis角の後壁に至る範囲の漿膜筋層を切開した.切開部は縫合,閉鎖した.手術時間は3時間30分であった.  術後胃排出能障害はみられず,内視鏡検査では十二指腸潰瘍は瘢痕治癒していた.胃酸分泌検査ではBAOおよびMAOの減酸率はそれぞれ93.3%,88.3%と良好であった. 続きを見る
3.

論文

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金平, 永二 ; 疋島, 一徳 ; 大村, 健二 ; 春原, 哲之 ; 亀水, 忠 ; 渡辺, 洋宇
出版情報: 日本消化器外科学会雑誌.  30  pp.950-954,  1997-04-01.  日本消化器外科学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/3973
概要: 金沢大学医学部附属病院外科<br />27例の直腸癌に対し,直径4 cmの手術用直腸鏡を用いて行う経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(TEM)を施行し,臨床的検討を行った.対象は早期直腸癌20例と進行癌7例であり,姑息的TEMも含まれてい た.腫場の大きさは最大8.5 cm,平均3.1 cmであった.一括切除となったものは92.6%であり,断端腫瘍細胞陽性となったものは3.7%(進行癌1例のみ)であった.平均手術時間は81分であり,術中術後に重篤な合併症は認めなかった.ほとんどの例で疼痛の訴えはなく,術後第1病日から歩行が可能であった.低位前方切除術を3例に,腹会陰式直腸切断術を1例に追加した.術後経過観察期間は最長3.1年,平均1.1年であり,早期癌症例は全例無再発である.進行癌に対して姑息的にTEMを行った例のうち,1例で他病死を,1例で局所再発を認めた.TEMにより早期直腸癌の一括切除や進行癌の姑息的切除が低侵襲で安全に行える. 続きを見る