1.

論文

論文
内山, 佳代
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.339-347,  2001-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4542
概要: 金沢大学医系研究脳医科<br />局所投与によるフルコナゾール(FLCZ)の眼内移行と前眼部への影響について検討した.実験には白色ウサギを使用し,0.2%FLCZを5分毎13回(1時間)点眼した群,30分毎25回(12時間)群,0.3mlを 結膜下注射した群に分け,対照眼には生理食塩水を点眼した.1時間点眼群のFLCZ濃度は最終点眼15~30分後に結膜,角膜,前房水,虹彩毛様体,網膜および強膜において最高値となった.12時間点眼群では最終点眼1時間後に結膜,角膜,前房水および水晶体前皮質部にFLCZが検出され,結膜下注射群では前眼部組織,硝子体,網膜,脈絡膜および強膜にFLCZが検出された.角膜上皮および内皮細胞密度,角膜厚,眼圧,涙液内LDH活性および蛋白濃度は点眼前後で明らかな変化はなかった.角膜上皮創治癒速度は,点眼群と対照群間に差はみられなかった.以上より,FLCZは局所投与で前眼部組織内にCandida albicansの99%発育阻止濃度を凌駕して移行し,副作用もなく,眼真菌感染症の治療に有効かつ安全と考えられた<br />原著論文 続きを見る
2.

論文

論文
山門, 浩太郎
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.273-282,  2001-08-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4565
概要: 金沢大学医系研究がん医科<br />骨孔内における腱骨移行部再生過程の部位による組織学的な違いを観察し,FEMモデルにより導いた骨孔内の応力分布との比較を行った.骨孔の上側と下側では明らかに異なる組織が形成されており,骨孔内の応力分布に応じ て異なる組織が誘導されていると思われた.骨孔の上側は引張応力が主であり,シャーピー線維を伴う間接結合は骨孔上側に優位に現れ,直接結合が上側にのみ観察されたことから,引張応力が腱骨移行部形成を促す可能性が示唆された.骨孔下側では入口部を中心に旺盛な軟骨・骨形成が観察され,骨孔下側入口部の比較的狭い範囲に限局して圧縮応力が存在し,圧縮応力が骨・軟骨形成を促す可能性が示唆された.せん断応力は骨孔内の比較的広い範囲に上下ほぼ等しく分布していることから,観察された組織学的差異を説明するものではなく,腱骨移行部に関与する可能性は少ないと考えた.6ヵ月時において,骨孔内部では上下両側で腱骨移行部や新生骨層のみならず界面組織自体が消失しており,入口部で移行部形成され生物学的固定が成立した結果,骨孔内部の応力が低下したためと考えた<br />原著論文 続きを見る
3.

論文

論文
石塚, 修一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.199-205,  2001-04-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4571
概要: 金沢大学医麻酔蘇生<br />妊娠29日(満期31日)のウサギを用いて,プロポフォールの薬物動態及び薬力学を調査した.プロポフォール投与終了後,直ちに帝王切開術を行い,胎仔を取り出した.母体の血液と胎仔の血液濃度比は,プロポフォール投与開始 30分で平衡に達した.母体での脳と血液のプロポフォール濃度比も同様であった.一方,胎仔での脳と血液のプロポフォール濃度比は,10分以内に平衡に達していた.薬力学的には50%が重篤な呼吸抑制を呈する胎仔の脳内プロポフォール濃度は0.46μg/gであった<br />原著論文 続きを見る
4.

論文

論文
加畑, 千春
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  110  pp.77-86,  2001-02-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4586
概要: 金沢大学医麻酔蘇生<br />MNSを血清または酢酸リンゲル液に分散した試験液につき,表面活性と自己のサーファクタントが欠如しているウサギ未熟胎仔の肺内に注入して人工呼吸を行った際の換気量の変化を測定した.更にMNSをアルブミン溶液およびグ ロブリン溶液に分散した場合についても同様の検討を行い,1)血清はサーファクタントの表面活性を阻害し,PEEPを付加しない場合では,血清は換気量を減少させ,生体内でも肺サーファクタントの機能を阻害する.2)PEEPを付加した場合では,表面活性の所見に反し血清は換気量を増加させるという相反現象をもたらす.3)アルブミン溶液は血清と同様に相反現象をもたらすが,グロブリン溶液はこの現象をもたらさない,との結果を得た.以上よりPEEPを付加した人工呼吸下では,サーファクタントの表面活性と生体内での作用は必ずしも一致しないと判断された<br />原著論文 続きを見る