1.

論文

論文
清水, 正樹
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.117-125,  2004-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4488
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管発生発達病態学<br />小児期腎臓疾患患者の腎組織におけるヘムオキシゲナーゼ(HO)-1 mRNAの発現様式を解析し,免疫染色によるHO-1蛋白発現や各種臨床データと比較してその臨床的意義を検討 した.対象はメサンギウム増殖性糸球体腎炎,尿細管間質腎炎など計94例,およびコントロールとしてHO-1欠損症例1例であった.in situ hybridization法による検討の結果,HO-1 mRNAは糸球体上皮細胞,ボウマン嚢上皮細胞,尿細管上皮細胞および浸潤マクロファージに発現し,尿細管上皮細胞では近位側より遠位側で強く発現していた.また,近位尿細管では,HO-1 mRNA発現とHO-1蛋白発現に相関を認めたが,遠位尿細管ではHO-1蛋白発現を恒常的に強く認めた一方,H0-1 mRNA発現レベルは症例により多様であり相関を認めなかった.H0-1 mRNA発現強度は蛋白尿の程度と明らかな相関を認めた.HO-1は糸球体性蛋白尿から各種上皮細胞を保護し,それぞれの部位で異なる働きを行い腎機能の維持に重要な役割を果たしている<br />原著論文/比較研究 続きを見る
2.

論文

論文
中村, 奈美
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  113  pp.23-33,  2004-03-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4497
概要: 金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻血管発生発達病態学<br />血管炎に伴う肺高血圧症(PH)3例,原発性肺高血圧症1例,心室中隔欠損症22例,非心疾患1例およびヘムオキシゲナーゼ(HO)-1欠損症1例を対象とし,肺組織HO-1産生の 特徴を検討した.肺組織におけるHO-1産生は日常的ストレスを反映し,組織の機能恒常性維持に重要であることが示唆された.また,ヒトのPHにおいては,肺胞マクロファージ由来HO/CO系がPHの病態形成に保護的に関与している可能性が示唆された.しかし,PHの成因によってHO-1発現の特徴が多様で,検討が必要であると考えられた<br />原著論文/比較研究 続きを見る
3.

論文

論文
見崎, 孝一
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  112  pp.140-150,  2003-12-01. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/4503
概要: 金沢大学大学院医学系研究科脳医科学専攻脳機能制御学<br />髄芽腫24例の手術標本を対象に,Wntシグナル関連分子について,免疫組織化学的,および分子生物学的に解析した.γ-カテニンの細胞質/細胞膜陽性所見を9例(37%)に認め,陽性群は 陰性群より有意に予後良好であった.また,診察時に髄腔内播種を認めなかった症例も,播種を認めた症例より有意に予後良好であった.β-カテニンの細胞質/細胞膜陽性所見を19例(79%)に,cyclin D1,およびc-mycの核染色を6例(25%),21例(83%)に認めた.cyclin D1陽性群は,髄腔内播種の有無に関わらず,全例死亡した.弁別式PCRでは,c-myc,N-mycとも1例ずつ遺伝子増幅が検出された.両症例ともlarge cell/anaplastic typeで,c-myc増幅例は術後6ヵ月で腫瘍死したが,N-myc増幅例は術後10年以上生存した.髄芽腫の予後を予測し,治療を個別化する上で,γ-カテニンの免疫組織化学的検索は有用だと考えられ,cyclin D1の免疫組織化学的評価は予後を確定する指標となる可能性が示された<br />原著論文 続きを見る
4.

論文

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和田, 泰三
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  105  pp.776-787,  1996-12-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9252
概要: 金沢大学 医 小児科<br />1)家系1-症例1(8ヵ月女児),2(2歳9ヵ月男児,症例1の兄)では母由来の変異対立遺伝子において点突然変異があり,このため変異対立遺伝子由来のmRNAではエキソン7と8の間にGCAGの4塩基の挿入が認めら れた.変異由来のFasレセプターは細胞内部分がなく異常な3量体を形成するため,ドミナントネガティブ効果により細胞死に至るシグナルが伝達されないと考えた. 2)家系2-症例3(1歳女児)ではイントロン3に点突然変異があるためエキソン4のスキップが認められた.両親がいとこ婚で変異対立遺伝子のホモ接合体となっていたためFasレセプターそのものの発現が全く欠如し細胞死に至るシグナルが伝達されないと考えた. 5)患児ではT細胞のFas誘導性アポトーシスが欠如しているほかAICDも減弱しているため,自己反応性T細胞が排除されず,自己寛容が破綻し様々な自己免疫状態が生じているものと考えた 続きを見る
5.

論文

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新谷, 尚久
出版情報: 金沢大学十全医学会雑誌.  104  pp.132-142,  1995-02-01.  金沢大学十全医学会
URL: http://hdl.handle.net/2297/9119
概要: 金沢大学 医 小児科<br />生後初めて発熱を認めた乳幼児を対象にした. 1)血液細胞より得たDNAのPCR産物をエチジウムブロマイド染色にて判定したところ,血中HHV-6DNAは生後初めて発熱を認めた乳幼児の約40%に検出され,その約6 5%に突発性発疹症に典型的な解熱後発疹がみられた. 2)血中HHV-6DNA陽性者は抗HHV-6IgG抗体が全例検出されず,ペア血清の検討からも,HHV-6初感染と考えられた.血中HHV-6DNA陰性者では一部に抗HHV-6IgG抗体が陰性で,解熱後発疹や回復期に抗HHV-6IgG抗体の上昇をみるHHV-6初感染例が含まれていた. 3)血中HHV-6DNA陽性者をHHV-6初感染として,リンパ球サブセットを検索した.リンパ球サブセット比は非HHV-6感染例と大きな違いはなかったが,HHV-6初感染でとりわけNK細胞における早期活性化抗原であるCD69抗原発現が顕著であった 続きを見る