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1.
論文 |
彼谷, 裕康
概要:
金沢大学 医 第3内科<br />1)MTTアッセイについての基礎的検討では,分離した単核球のうち腫瘍細胞が80%以上を占める検体が試験に適し,培養期間はリンパ系細胞では2日間,骨髄系細胞では4日間,感受性の有無の閾値は阻害率70%とするの
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が最も適当と考えられた. 2)成人ANLLの未治療例,成人NHLの難治療例及び再発例において,MTTアッセイの結果と臨床効果が良く相関した. 3)ANLLの難治療例及び再発例でMTTアッセイでの偽陽性例が多く,MDRの関与も考えられたが,今回の未治療例での検討では偽陽性例にMDR発現が多いということはなかった. 4)MDRの発現と寛解率及び生存率との間には有意な相関は認められなかった.又,生体外でアントラサイクリン系抗腫瘍剤に対する感受性の有無とMDR発現との関係について検討したところ,同様に有意な関連は認められなかった
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2.
論文 |
疋島, 一徳
概要:
金沢大学 医 第1外科<br />原発性肺癌215例を対象に,術前化学療法の投与法別に3治療群に分け,抗Fasモノクローナル抗体を用い,Fas抗原の発現率を検討した. 1)術前無治療群のFas抗原発現率は46.3%, BAI群61.1%,
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IT群70%と術前化学療法群が有意に高率であった.Fas抗原発現量を表すCYTOADに関しても,術前無治療群0.259±0.051, BAI群0.280±0.059, IT群0.300±0.052と有意差で術前化学療法群が高値を示した. 2)Fas抗原はBAI群において,制癌剤の投与薬剤数が増すごとに発現率が高くなる傾向を示し,CYTOADは1剤群0.251±0.042, 2剤(及び3剤)群0.296±0.056, 4剤群0.304±0.073で多剤投与が有意に高値を示した.IT群では,投与回数に比例し,Fas抗原の高率,CYTOADが高値となる傾向を認めた. 3)術前無治療群と異なり,術前化学療法群(BAI群とIT群)のFas抗原陽性例はFas抗原陰性例より有意に予後が良好であった
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3.
論文 |
月岡, 雄治
概要:
金沢大学 医 第2外科<br />BxPC-3, AsPC-1, Capan-1の3種類の細胞は,混合培養,培養上清のいずれにおいてもPC12の神経突起伸長を促した.Panc-1, MIA PaCa-2の2種類の細胞は,培養上清によってのみ
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有意な神経細胞PC12の突起伸長を促した.これらの結果から,ヒト膵癌培養細胞は,神経細胞の突起伸長,臨床的には神経線維の増加を促す作用を有することが示唆された.又,ヒト膵癌細胞ではb-FGFとNT-3の発現を認め,特にNT-3が神経細胞と突起伸長,神経線維の増加に強い影響を持つと考えられた
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4.
論文 |
高畠, 一郎
概要:
金沢大学 医 第1外科<br />1)N2肺癌182例の縦隔リンパ節転移は,単一レベル転移77例,複数レベル転移は105例で,のべ345レベルの転移を認めた. 2)縦隔リンパ節SHの頻度は原発性非小細胞肺癌384例中1度,24例;2度,79
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例;3度,196例;4度,85例であった.リンパ節転移陽性例でSHの反応が低下していた. 3)縦隔リンパ節FHの頻度は0度,55例;1度,60例;2度,105例;3度,164例であった.FHは男性,T因子,N因子高値,扁平上皮癌,リンパ管侵襲陽性例,静脈侵襲陽性例で高い反応を示していた. 4)SH高反応群の方が低反応群よりも有意に,N1-2全体,N1-2扁平上皮癌症例,全腺癌症例でFH低反応群の方が高反応群よりも有意に予後良好であった. 5)原発巣リンパ管侵襲は132例中65例で陰性,67例で陽性であり,T因子,N因子の高値と共に陽性例が増加していた
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5.
論文 |
永里, 敦
概要:
金沢大学 医 第1外科<br />甲状腺分化癌非再発例40例,再発例19例を対象に免疫組織学的にpRB発現とPCNA染色率及びLM, FN発現量を測定した. 1)pRB染色率は,再発例で有意に低値であった. 2)PCNA染色率は,再発例で有
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意に高値であった. 3)20mm以下の腫瘍径で再発をきたしているものはpRB染色率が有意に低値であり,PCNA染色率も高値であった. 4)t4症例で再発していない症例はPCNA染色率が有意に低値であった. 5)LMの発現量は,再発例で有意に低値であった. 6)リンパ節再発例で1年以内に再発した例では,再発腫瘍のPCNA染色率は原発腫瘍に比べて有意に高率であった. 7)無再発率との関係では,pRB低値群及びPCNA高値群で有意に再発の危険性が高かった.以上の結果から,甲状腺分化癌においてpRB及びPCNA染色率とLMの発現量は再発の予測因子となりうることが示唆された
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6.
論文 |
畑, 直宏
概要:
金沢大学 医 公衆衛<br />1)金沢市内の2ヶ所において蚊を採集した.イヌ糸状虫幼虫が検出されたのは,アカイエカに限られ304個体中13個体で,第III期幼虫が検出されたのは2個体(2/304)であった. 2)石川県内10市町村12地区
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において,計981名の住民のイヌ糸状虫に対する陽性域抗体価を示したものは13名であった.陽性域抗体価を示す者の割合は地区によって異なった.地域的には石川県一般住民もイヌ糸状虫幼虫の感作を受けているものの,発症に至る者は少ないと考えられた. 3)幼虫侵入の有無を検索する方法として,ELISAによる血清抗体の検出を試みた.10匹の感染実験マウスでは平均抗体価1.21±0.18で,対照群に比べ有意に高い値を示した.高抗体価を示した3匹のマウスにはイヌ糸状虫第III期幼虫が感染し,短時日ながら組織内を移行,寄生したことにより,感作されていたことが示唆された
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7.
論文 |
新谷, 尚久
概要:
金沢大学 医 小児科<br />生後初めて発熱を認めた乳幼児を対象にした. 1)血液細胞より得たDNAのPCR産物をエチジウムブロマイド染色にて判定したところ,血中HHV-6DNAは生後初めて発熱を認めた乳幼児の約40%に検出され,その約6
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5%に突発性発疹症に典型的な解熱後発疹がみられた. 2)血中HHV-6DNA陽性者は抗HHV-6IgG抗体が全例検出されず,ペア血清の検討からも,HHV-6初感染と考えられた.血中HHV-6DNA陰性者では一部に抗HHV-6IgG抗体が陰性で,解熱後発疹や回復期に抗HHV-6IgG抗体の上昇をみるHHV-6初感染例が含まれていた. 3)血中HHV-6DNA陽性者をHHV-6初感染として,リンパ球サブセットを検索した.リンパ球サブセット比は非HHV-6感染例と大きな違いはなかったが,HHV-6初感染でとりわけNK細胞における早期活性化抗原であるCD69抗原発現が顕著であった
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