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論文

論文
稲垣, 冬彦 ; Inagaki, Fuyuhiko
出版情報: 平成28(2016)年度 科学研究費補助金 基盤研究(C) 研究成果報告書 = 2016 Fiscal Year Final Research Report.  2014-04-01 - 2017-03-31  pp.4p.-,  2017-05-31. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00051692
概要: 金沢大学医薬保健研究域薬学系<br />金属から電子を受容するZ型配位子が、金属錯体或いはその触媒反応へもたらす影響については、ほとんど報告例がなく知られていない。そこで、新規Z型配位子含有金錯体の合成および触媒反応への応用を試みた。その結 果、3種の錯体の合成に成功し、錯体がカチオン性の状態では、金とZ型配位子間の相互作用が減弱すること、Z型配位子側に電子求引性基を導入するとη2型のZ-ligand effectが得られることを見出した。また触媒反応では、通常合成が艱難な7員環構築を含む2種の反応が進行することも明らかにした。<br />The Au complexes featuring a Z-type ligand (boron atom) as a σ-acceptor were developed for elucidating the effect of electron withdrawing on catalytic reactions. An cyclization in the presence of either [Au→B]+ or [Au]+ showed that [Au→B]+ promotes the reactivity, which enabled the effective construction of not only five- and six-membered rings, but also seven-membered rings.<br />研究課題/領域番号:26460004, 研究期間(年度):2014-04-01 - 2017-03-31 続きを見る
2.

論文

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稲垣, 冬彦 ; Inagaki, Fuyuhiko
出版情報: 令和1(2019)年度 科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型) 研究実績の概要 = 2019 Research Project Summary.  2018-04-01 – 2020-03-31  pp.3p.-,  2021-01-27. 
URL: http://hdl.handle.net/2297/00060271
概要: 神戸学院大学 / 金沢大学医薬保健研究域薬学系<br />我々は、Z型配位子の電子受容性が、中心金属の電子密度を下げてそのルイス酸性を向上し、新たな反応性創出をもたらすのではないかと考えている。そこで、空間制御を意識したZ型配位子(ホウ素) を有する新規金錯体[Au(DPB)L]X (DPB = diphosphine-borane)を各種合成し、触媒反応を検討したところ、一般の金触媒よりもZ型金触媒を用いた場合に、空気中の二酸化炭素を利用した室温下でのプロパルギルアミン誘導体との触媒的環化反応において良好な収率で目的の環化体が生成した。 また、Z型金触媒を用いたエン-オール体との反応では7-endo-trig型環化が進行し、対応する2,2-ジメチルオキセパン誘導体が効率よく得られた。Z型配位子は中心金属の電子を受容するため、金属のd電子数や形式酸化数に影響を及ぼす可能性がある。そこで、新規反応性獲得を目的に一般的な3価の金にZ型配位子を導入したAu(DPB)Cl3を合成し、そのカチオン性触媒[Au(DPB)](SbF6)をイン-インドール体と処理したところ、ダイマー型環化体が得られた。さらに本反応は、高収率かつ高ジアステレオ選択的に進行することも見出した。<br />研究課題/領域番号:18H04244, 研究期間(年度):2018-04-01 – 2020-03-31<br />出典:研究課題「精密な反応場空間の制御に基づく新規Z型配位子含有金属錯体の設計と触媒反応の開発」課題番号18H04244(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-18H04244/)を加工して作成 続きを見る